神奈川近代文学館でやってる「小津安二郎展」の記事なのですが――
はじめに、これは重要なことなので書いておきたい。
会場の解説および図録でミスがありましたので……
「非常線の女」のスチールの↓↓ 赤丸で囲んだ人物。
「伊達里子」と解説がありますが、この人物は「逢初夢子」です。
わたくし、展覧会場で「あの、この方は……」と指摘し、
学芸員の方にも「その通りです。逢初だとおもいます」との答えだったので、
たぶん修正されているとおもいます。
トマス・ピンコ以前に会場に行かれた方のために
はじめに書いておきます。
というか、絹代ちゃんはかわいいな。(左端)
もとい、
元町・中華街駅から
めちゃくちゃ暑い中を歩きまして……
歩きまして、
歩きまして、
歩きまして、
大佛次郎記念館のネコ。
今度行ってみようとおもいます。
ようやくついた小津安二郎展。
はじめにミスの指摘とかしたのですが、
全体にとても良かったです。
まんべんなく全てを集めました! というのがよくわかる。
尖ったところはないけれども「総集編」というのはそういうものだ。
ただ、全部が全部撮影不可、というのはいかがなものか。
やっぱしSNSでの発信が最大の宣伝になる、という世の中、
こういう態度は古い。
まあ、いろいろ大人の事情はあるんでしょうが……古いよな。
撮影可のスペースをどこかに作ればよかった。
図録、買った。
各種の本で、その存在を知っていたもの……
たとえば
・小津の日記
・小津のベンソンの懐中時計
・小津のパテック・フィリップの時計
・厚田さんのストップウォッチ(ヴェンダースの「東京画」にでてくるやつ)
こういうものの実物がみれたのはとても良かった。
パテック・フィリップはまあ大きさの見当はついていたけれども
日記も、ベンソンも こんなに小さなものだとは思わなかった。
で、問題(?)のこのスチールですが、
こんなのははじめて見た! みれて良かったです。
これは欲しいな。
しかも……
結ばれなかった二人――
おッちゃんとミミ……
小津安二郎と水久保澄子がぴったり肩を寄せ合っているのが
なんだか泣かせるじゃないか。
そういう意味でも欲しい。
……でもでも、そんな写真でも一番目立っている田中絹代。
やっぱし大スタアは違う。
えーお昼。
お腹が空いたので、ホテルニューグランドへ。
行ったのですが、ザ・カフェは一時間待ち、と言われて諦めました。
今回は一人で行ったのですが……
T子さんに 「ニューグランド一時間待ちだからあきらめた」とLINEすると
「あたしなら待つ」などと返事がきました
そう言われましたが、諦めて大さん橋へ。
引退したロイヤルウイングがいました。
二回か三回か乗ったので、最後に会えてよかった。
さようなら、もう会えないかな。
大さん橋で食事。
客船がいないから、誰も人がいないんじゃないか? とおもったのだが、
こういう日でも混んでるのね。
窓際は座れない。
真ん中の茶色の瓶に水がはいっている。
ただし――ぬるい。
ストローさしてあるのはジンジャーエール。
悪くはないが、ちょっと甘かった。
ハンバーガーはおいしかった。
小笠原祥子さまみたいにナイフとフォークでいただきました。
で
横浜都市発展記念館へ。
こんな建物。
1929年竣工の「横浜中央電話局」
戦前の上品なオフィスビルです。
交換嬢とかが通ったりしてたのかな?
時間がなかったので……というかラッシュアワー前にイバラキへ帰りたかったので、
建築はあまりはみる時間がなかった、
が、建築目当てでも行く価値はありそう。
ただ、そろそろ空調の工事がはじまるとか、で、
そろそろ一時休館してしまうらしい。
工事終わったら、また見学に行きたいです。
展示は、ここも撮影不可なのは不満。
貴重な戦前の資料が撮影不可なのはわかりますが、
最近作った建築模型とかを撮影不可にする意味はよくわからない。
たとえば「東京都復興記念館」だと、震災直後の模型なんかが撮影可だったりするんだが――
(というか全館撮影自由だった気がする)
しかし、
昭和初期、という人気のない時代にフィーチャーしてくれているのはありがたい。
一般に流布しているイデオロギーによれば
「暗黒の昭和初期→戦争→敗戦→GHQ、そして日本国憲法による解放」
という公式があるわけですが――
たぶん横浜は占領軍にあちこち接収されたから 他の地域に比べて
このイデオロギーへの信仰心が薄いんじゃあるまいか?
「戦前ってけっこうよかったよね」
「というか、戦前の方がよかったよね」
という、深層心理が、こういう「都市発展記念館」の発生に繋がっているのかもしれない。
もとい、グッズがやけに充実していたので、
大人買いしました。
↑図録類
↓絵葉書(復刻版)
戦前の吉田橋と伊勢佐木町。
もうたまらん。
戦前のニューグランド。
建物の写真いろいろ。
これも復刻版の……
吉田初三郎「横浜市鳥瞰図」
1935年のもの。
そうそう。
俺はこういうのが見たかったんだ。
大さん橋に、「これでもか」と船が碇泊してます。
ホテルニューグランドはもちろん左下にあります。
これも……
俺はこういうのが見たかったんだ。というやつ。
「大日本職業別明細図 横浜市中区 附磯子区」
1936年のもの。
オデオン座があって有隣堂があって 不二家もあって……
そうそう俺はこういうのが見たかったんです。
とにかくグッズが充実してました。
ただ、職員さん二人だけで回していたので……
爆買いのトマス・ピンコのせいで約十分くらい他の仕事が止まってしまっていたとおもう。
(絵葉書だけで三十枚くらい買い込んだし……)
すみませんでした。