群馬県立館林美術館なるところで、
「山口晃展 ~画業ほぼ総覧-お絵描きから現在まで~」
がやってるのを知り、行ってみることにした。
会期は2013年10月12日(土)~2014年1月13日(月)までだそうです。
イバラキからタテバヤシへ。
というと、常磐線で北千住、
そこから東武鉄道、特急「りょうもう」というに乗ります。
まあトータルで2時間近くかかります。
館林…と、いうと、住んでいらっしゃる方には失礼かとおもいますが、
僕が思い出すのは、落語の「お見立て」
この話の主人公は、喜瀬川花魁という吉原の売れっ妓に
こっぴどくフラれる「館林の杢兵衛大尽」ってお人。
あの田舎訛丸出しの人物を思い出すんで、まあ、
「一体どんな田舎なんだろ?」
という恐れと、あとは、
「…ん、でも、『お見立て』は明治のころの話だから、21世紀の今は、まさか、ねえ??…」
というおもいと、で、自分もイバラキのイナカモンであることを棚にあげて、
とにかく行くことにした。
↓えー、その「りょうもう」の車内より。
さっそく、買ったばかりの16-35mmを使いたくてたまらんので
撮ってみた。
あの「お見立て」の杢兵衛オヤジは、僕と逆ルートをたどって、
特急「りょうもう」で北千住へ、そこから吉原へ繰り込んだんであろう。
えー、で、「館林駅」に着いたのが13時ごろ。
なんか腹減ったので、メシでも食うべ。と思ったが、
駅ビルかなにかを探したが、そういう建物が一切ない。
駅近くをうろうろしたが、たしかコンビニ一軒、あと食堂が数軒
ちらほらあったが、なんかパッとしない。
(住人の方、重ね重ね申し訳なし)
やはり杢兵衛オヤジの時代と大して変わらんらしい…
昼飯はやめ、
「館林駅」に戻り、美術館最寄りの「多々良駅」へとさっさと向かうことにする…
…と、これが、
「次の電車はあと30分後になります」という。
いったん改札を通っちゃったんで、また改札を出て昼飯にするのも
馬鹿らしく、
売店でおにぎりを買って、電車を待つ時間にパクつくことにする。
せっかくの小旅行、食事くらいゴージャスにいきたかったんだが、
しょっぱなからこれである。
まーともかく、三両編成の電車がやってきまして、
ようやく目的地の「多々良駅」に到着。
これまた見事になんにもない、ところ。
コンビニもないね~
人っ子ひとりいないよぉ。
でも駅前すぐ、「群馬県立館林美術館」
そして目的の「山口晃展」の看板があってホッとさせられる。
ん、だが、ねぇ…………
こっからが大変だったんだよ。
ホームページによると、「多々良駅から徒歩20分」ってことなんで
歩く。(っていうか、タクシーとか駅前に止まってませんでした)
えんえん歩く。
クルマは走ってるが、
ヒトは…人類は歩いてない。
誰とも会わない。すれ違わない。
あるのは田んぼだけ。
↑見よ!超広角ズームがとらえた風景をっ!
って感じだが、今見ると撮影者(つまりオレね)
のなんか不安感が伝わってくるな。
歩いて歩いても美術館らしき姿が見えない。
はたしてオレはどこにいるのか?
人はどこから来てどこへ行くのか?
人類の文明に未来はあるのか?
また、看板。
ん、でも見てよ、この延々続く道。
うんざりしちゃうわ、わたし。
足が太くなっちゃう。
20分ってウソだろ。
それとも群馬県人ってメチャ足はやいの?
おまえら、ヒトじゃなくてウマじゃねーの?
お馬さんじゃねーの?
なんかソテツがいっぱい植わってる。
「あいさつ通り」ってなんだよ?
あいさつしたいけど、誰もいないんだよぉ……
人っ子ひとりいないんだよぉ
ニャンコもワンコもいないんだよぉ…
ああ、誰かとあいさつしてぇ……
「いい天気ですね」「秋日和ですね」
とかいいてぇ…
はい。
このわけのわからんソテツ集落を過ぎますと、
あの長かった道が終り、また看板。
「看板」好きね。
この町、
人口より看板の方が多いぞ、絶対。
「悪の道 一方通行 戻れない」 佐藤萌香
嗚呼、萌香ちゃんの身になにが起こったのか?
仲の良かった親友が援助交際に走って、うんぬんとか、
あんなに働き者だった父が、悪女にひっかかって、うんぬんとか、
あんなに綺麗だったお母さんが、アル中でウツ、とか……
でも萌香ちゃん、ワルがちゃんと更生することもあるからね。
希望を持つんだよ。
川がみえてきました。
白鳥さんがいました。
やっと話し相手が見つかりました。
白鳥:「やぁ、トマス・ピンコ。お前の来るのをずっと待っておった」
トマス:「え?…ウソ……(絶句)」
白:「うん。ウソ」
ト:「おいおい、なんだよ」
白:「あ、ちなみに美術館すぐそこだから」
ト:「あ、ありがと」
はい。ようやく到着しました。
汗まみれ、足は棒のようです。
やはり群馬県人は馬なんでしょうか?
その2に続く。