NDフィルターで人間を消す実験を
銀座歩行者天国で実施しました。
使用したのは Kenko PRO ND1000 です。
無人の銀座とかが撮れたらおもしろいかな、などとおもったのですが、
まあ、結果はご覧の通りで――
それほどおもしろくはありません。
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まあ、こまかく理屈を説明するときりがないので――
(シャッタースピードとは? 絞りとは? とかからはじめないといけない)
論より証拠で、 どんなものかをお見せしておきます。
使用したカメラは ニコンD800
レンズは カールツァイス・マクロプラナー50㎜ f/2 および
ニッコール VR 16-35mm f/4G
ISOはすべて「100」です。
えー まずは普通の写真。
↑↑
焦点距離:31㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:1/320秒
普通に通行しているヒトが写ってます。
おつぎ。
ND1000をレンズにはめます。
なんというか、真っ黒いガラス板のようなものです。
↑↑
焦点距離:31㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:8秒。
上と同じ構図ですが、
動いている人が「もやもや」した感じに消えております。
ポイントは「シャッタースピード」で、
上の画像は1/320秒シャッター
下は8秒というのんびりした時間 シャッターを開けているので 動いている人が消える、というリクツです。
↑↑
焦点距離:20㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:6秒
↑↑
焦点距離:50㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:4秒
動いている人が消える。
逆にいうと、座っているヒト、立ち止まっているヒトは消えません。
↑↑
焦点距離:50㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:2秒
なんといいますか、
都会の真ん中で 三脚おっぴろげて写真を撮るというのは、
フツーけっこう顰蹙を買うわけですが、
ですが、
歩行者天国では道路の真ん中でそれをやっても
顰蹙も買わず、
怒られもしないので、けっこう快感だったりします。
↑↑
焦点距離:32㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:2秒
これは個人的には気に入っています。
右端にお姉さんのセクシーな足が写っているのが
ちょいと銀座っぽいかな などと。
あ。狙って撮ったわけじゃないです。
↑↑
焦点距離:35㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:3秒
↑↑
焦点距離:26㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:2秒
いや、しかし ガイジン率高いですね。
歩いているヒトの半分は異国の人ではあるまいか。
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さいご。
坂茂先生の ニコラス・ハイエックセンター前に移動。
スウォッチグループの総本山ですな。
ま。
①腕時計が壊れたら持って行くところ。
であり、
②大学時代、坂先生の授業を受けた。
というので、勝手に親近感を持っています。
いつも愛想がいいのです。受付のお姉さんがきれいです。
まあ、とるものはとりますが。
ちょっとした故障はタダでなおしてくれたりもします。
(むろん、スウォッチグループの時計に限る)
↑↑
焦点距離:35㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:10秒
うまい具合にヒトが消えました。
というか、夕方 明かりがともり始める時分にやりたいですが……
3月ではムリだな……
(歩行者天国の時間中に 日没にならない)
こんど冬がきたら、やってみましょう。
↑↑
焦点距離:50㎜
絞り値:f/8
シャッタースピード:15秒
右端にヒトがいますが……
あんた、15秒も同じ姿勢で……
凄い人です。
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結論
・ND1000で無人の銀座は撮れそうにない。
・手持ちのND8と組み合わせて「ND8000」にしたみたらどうだろうか?
あとは、
・NDフィルターで市街地を撮ってもあんまりおもしろくはない。
・ただし、ポートレート撮影のテクニックとしてはアリだろう。
・けっきょくNDフィルターって「水」の風景……
ウォーターフロントの風景、滝、渓流等がおもしろいのでは?
とか、おもいました。
まあ、三脚初心者なので、いろいろ試行錯誤の段階です。