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静岡新聞・静岡放送東京支社(丹下健三)

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はじまりはやはり「建築MAP東京」からの引用。


「静岡新聞・静岡放送東京支社

丹下健三

中央区銀座8-3-7

用途:オフィスビル

竣工:1967年10月/延床面積:1493㎡」

「垂直方向の機能をすべて収めた直径7.7mのシンボリックな円筒形のコアに、鉄骨造の事務室ユニットが付随するような構成をもつ。ストレートで大胆なデザインの中に、60年代メタボリズム運動の息吹が感じられる」

(TOTO出版「建築MAP東京」110ページより)




これは東京近郊にお住まいの方ならおなじみなんじゃないっすかね?


JR新橋駅から電車に乗ると必ず見える、ブラウンメタリックなあの野郎。


うー…このアクの強さ。


タンゲ作品以外なにものでもない。



前回のカプセルタワービルからの道のりをいうと、


カプセルタワービル→銀座博品館→リクルート銀座ビル→静岡新聞・静岡放送東京支社


ということになっている。同じ通り沿いのこういう小粒だけどアクの強い建物が

ひしめきあっているということになります。




カプセルタワービルの…ま、はっきりいって


汚ったない印象に比べて

こちらは「新品同様」という感じ。


サビひとつありません。



きっとカネあるんだな。静岡新聞。


(――このあたり…かの名作「山梨文化会館」のオーナーと、この静岡新聞のオーナーはどうも縁戚関係があるとかなんとかいうんだが、ややこしくなるので言及はしない)




んー…恥ずかしながら…


根っこにこんな清らかな泉がたたえられているとは…


今回はじめて知った。


前回と同じ感想になるが、

建築は実物を見ておくべきである。


↓↓



冬はスケートリンクになるそうです。


……


…ウソです。


っていうか、タタミ五~六畳分くらいの小さなプールですんで。




「建築はディテールをみよ」


――と僕は偉そうにいっているが、


↑スキがありませんな。スキが。


どっからどこまでもデザインされぬいている。



なるほど

「60年代メタボリズム運動の息吹」というんだが……




あのー

はっきり言っていいっすかね??


キケンなこと言いますよ。


これはどうみても軍艦ですよ。軍艦。


この威圧感といい、メタリック感といい

ピッカピッカ感といい、スキのない計算されつくされたディテールといい、


これは戦闘機械なんですよ。

バリバリの軍国主義建築なんすよ。




「広島平和記念資料館」(1955)

「代々木第一体育館」(1964)

「東京カテドラル聖マリア大聖堂」(1964)


の作者、丹下健三。


「平和」「民主日本の戦後復興」

と一緒に歩みデカくなっていった「世界のタンゲ」


ラブ&ピースだ、タンゲケンゾウ。




そのタンゲのデビュー作が

「大東亜建設記念営造計画――富士山麓における神域計画」(1942)


であることを忘れちゃいないかい?




この根っこの清らかな泉は…


彼のファシストの来歴を物語っているような気がしてならないのだよ。

僕には。


この…なんの衒いもない

純粋さ…




まーそんなキケンな丹下作品でありました。


こっから僕は、護国寺駅そば

東京カテドラル聖マリア大聖堂にむかったのであった。


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