銀塩カメラもやっぱしおもしろいな、とおもいます。
高校生の時、父に買ってもらった
ニコンnewFM2 で色々撮っている今日この頃。
(↓レンズはAFニッコール。見る人が見れば…え? そのレンズ? とあきれられるかもしれんが)
「リバーサルフィルム」というのは…
いわゆる「ネガフィルム」と方式が違う。
ネガフィルムは一回白黒の反転した「ネガ」を作り、
そこから紙に焼く、という方式。
リバーサルは一気に「ポジ」を作ってしまう。
なので、ポジフィルムなどともいう。
あとスライドフィルムともいうね。
そのまんまスライドを作ってしまうのだね。
まーかつてプロの写真家、およびハイエンドアマチュアは皆、
このリバーサルを使っておったわけ。
ネガフィルムより断然発色とか、鮮明さとかが優秀であるらしいんだわ。
ま。万事デジタルの現在。
リバーサルフィルムなんて
完全に日陰のメディアになってしまった。
かのコダックもリバーサル製造してないからね。
たぶんフジフィルムだけじゃないのかな。
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実際にリバーサルフィルムで撮ってみよう。
①リバーサルフィルムを購入する。
ネガフィルムに比べ若干高額です。
あと、カメラ専門店にいかないと買えない。
ある程度以上のお店に行くと冷蔵庫保存されてます。
うちの近所のキタムラは冷蔵ではなかった。
ヨドバシだとたぶんどこへ行っても冷蔵されている。
②撮る。
ふつうに撮ります。
ただ、露出があってないとまったく撮れないので、
(ラチチュードが狭い、とかいいますな)
ある程度以上の一眼レフでないとまともに撮れないとおもいます。
コンパクトカメラだとムリかもしれん。
③現像をおねがいする。
スリーブにするか、マウントにするか、聞かれます。
プロは「ノーマル・スリーブ」とかいって、プロラボにお願いするらしいのですが、
僕は近所のキタムラだの東京で撮った時はヨドバシだのに
「あ。マウントしてください」とお願いします。
・「スリーブ」というのは6カットずつ切られたものが
ドンと渡されるらしいです。
・「マウント」が1カット1カット切って、マウントという白いケースに入れてくれます。
それでこういう緑のケースに入れて渡してくれます。
↓↓
フィルム代がたしか1000~1500円くらいしたとおもう。(36枚撮り)
でマウントの現像が1000円かかる。
トータルで2500円かかる。
(スリーブだと安いし、現像の時間も短い)
デジタルだと何千枚何万枚撮ろうと基本タダですんで、
たった36枚で2500円とられるんだから、
まーバカみたいな話です。
衰えて当たり前のメディアであったわけです。
(もっとも数千数万する高額なCFカードやらSDカードやらに初期投資しなければならんわけですが)
えー、「スリーブ」にするか「マウント」にするか、で
なぜ「マウント」を選んだかというと、
はさみでフィルムを切ってマウントするのが面倒だ、というのと、
あとは
ライトボックスとかLEDビュワーとか、フォトルーペとか
そういうリバーサルグッズを持っていない
という理由もあります。
ようは、お医者さんがレントゲン写真を患者に見せるときの
なんというの、裏に蛍光灯を仕込んだ白い板、あるよね?
(今じゃ結構、液晶画面だったりしますが)
あれの家庭用みたいのがあって
そこにフィルムを仕込んで、で、虫眼鏡でそれを見るのだな。
んだが、僕はそれを持っていないので、
こういう貧乏くさいやり方で見てます。
窓にセロテープで貼りつける………
現代社会において、ですね。
これは色々と欠点だらけのメディアであるとおもう。
(繰り返しになるが、かつてはこの方式が花形であったのだ)
欠点をまとめると
・なにかとお金がかかる。
・人にみせるのにある程度の設備が必要である。
・フィルム1本で36枚しか撮れない。
・デジタル化が困難である。
(たぶん専用のスキャナーとかがあるんだろうが、高いよね?)
・撮影は一発勝負である。
デジタルだと、
僕はCapture NX2というニコンのソフトを使って
色合いとかコントラストをどうする、とか
トリミングしてみたり、画面の傾きを修整したり
いろいろできるんだが、これはもちろん一発勝負。
修正がきかない。
もう最悪なんである。
「こんなの撮れたよ」
とかいってちょろっとメールするわけにもいかない。
ブログにも載せられない。
デジタルなら、紙媒体にするのだって、
家にあるプリンタで簡単にできる。
でもこれはカメラ屋さんに頼むしかない。
またお金がかかる。
たまったものではない。。
んだが、こうやって窓に貼りつけてみると楽しいもんなのよ。
なんつーか、美しい鉱物をみているような感覚がなんかある。
長所を書いてみよう。
・世界にたった一つ。オリジナルである。
これは複製がきくものではない。
その点、デジタルとの大きな違いである。
・物質、である。
撮影したその瞬間が「物質化」というか「結晶化」というか、
「モノ」としてここにあるというが楽しくてしょうがない。