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山口晃展 前に下がる下を仰ぐ 感想

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そういえば山口晃展の感想を書いていなかったので書きます。


山口先生の展覧会、何度行ってるんだろ?


上野の森で 会田誠とセットでやった展覧会が最初で、

次、板橋だかどこかでやったのをみて、

おととし 館林のやつをみて、


で、今年 水戸芸術館。


好きなのだ。


好きなんだが、なんかこう、

よく説明できないモヤモヤが山口先生にはあります。


それが今回 「撮影可」だった、

「忘れじの電柱 イン 水戸」なるもので

なんとなく解消したような気がするので 

そのことを書きます。


この記事の画像は、その「忘れじの電柱」ばかりです。



↓電線は 壁の向こうに消えていくのだった。



山口先生に関するモヤモヤというのは、


この人が描く女の人があんまり魅力的ではない、というのがある。


ヌードなど何点かみたことがあるが、

まったく色気がない。

なんというか石の彫刻を描いたような…

「肉」の感覚がない。


その点、会田誠のプルプルしたエロさと好対照なのだ。

なんというか触ったら ぽよん とイキそうな…

アレがない。


以下、乱暴なことを言ってしまいますが、



「けっきょく」

「絵描きの価値って、女が描けるかどうかでしょ?」

「おヌード描いてなんぼ、でしょ?」




というわけで、山口晃はたいした絵描きではない、


とおもいつつ、なんか見に来てしまう。


で、やっぱり女の子の絵はないのだ。


で、今回。水戸の展覧会。


あげくのはてにこれだ。


電柱、ときたよ。


なにやってんだい?



なんだ、これはっ!


ただの電柱じゃねえか!


心底呆れたね!


ヘタレ絵描きめ!


おまけに「四谷階段」みたいのもおまけについてるじゃねえか!


「四谷階段」というのは

最近亡くなられたが、赤瀬川原平先生の発見された

トマソン物件第一号(たしか)


意味の全くない、構造物。




なんだ、これは!

おい、山口晃!

おめー……


かっこいいじゃねえか!


……


うん。かっこいい。




ようは、山口晃の魅力って、


戦車がカッコイイとか、戦闘機がカッコイイとか、軍艦がカッコイイとか、

腕時計趣味とか、カメラ趣味とか、ガン趣味とか、


そっちなんだなー

というのがようやくわかりました。


なんで、僕の定義(いわく、絵描きとは女を描く職業である)

からすると、山口晃は絵描きではない。


工業デザイナーとか、建築家とか、ソッチ方面の人なんじゃないのか?


じつは。


で、目にとまったのはこの穴↓


「四谷階段」に開けられた穴↓↓




ひ…ひょっとしてコルビュジエ意識してない???


え、コルブ御大、だよね???


この穴の開け方……


モダニズム建築、だよね???




たぶん…機能的な意味はなんにもないとおもう。

なんでデザイン的な意図だと…おもう。


それがどうみてもコルビュジエしてるのよねーーー



…えーと、それを「水戸芸術館」にもってくるってことは…


…えー


ポストモダン建築の総帥、磯崎新大先生に


あなた、


…ケンカ売ってる??


ひょっとして。


「七人の侍」の旗みたいのつけちゃって、さ。



会田誠先生には

「わだばバルチュスになる」なる

漁船の上にすっぽんぽんのロリータが横たわるめちゃくちゃな絵があるが、



今回の展覧会。






山口晃は「わだば建築家になる!」


そういいたいのだと、僕はみましたよ。


いえ、たぶん、そうなのです。

そうに違いありません。


以下、例によって(?)


画像をいじって遊びました。









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