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AICHI 創立115周年記念時計 70963A

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あららぁ~、またまた

物欲に負けたぁ~、という記事。


最近、

小津映画にひたる日々を送っております、と――


ウエストミンスターチャイムがやけに気になってきた。


キーンコーンカーンコーン、というあのチャイムです。


小津作品においては「お金持ちの家」というと必ず、

どうしたわけか??

ウエストミンスターチャイムが優雅に鳴らされるのです。


「淑女は何を忘れたか」のドクトル(斎藤達雄)の家。

「晩春」のアヤちゃん(月丘夢路)の家。

「お茶漬けの味」の佐竹家(佐分利信、木暮美千代)。


あと、なにかあったかな?

「戸田家の兄妹」でも出てきたけど、

お金持ちのお屋敷しか出てこないのでどのシーンかは忘れました。


どのお屋敷でもチャイムの音が優雅に鳴る。

対して、庶民の家はボンボン時計。


「晩春」の曾宮家、

「麦秋」の間宮家、矢部家はボンボン時計。


ボーンボーンボーンと、大抵夜のシーンで鳴り響きます。


もとい、ウエストミンスター時計。

一番「いいな」とおもうのは、「晩春」のこれ↓↓

だったりする。


アヤちゃんちのホールクロック。



ただ調べてみると、このサイズのホールクロックはたいてい100万越え、である。第一、こんなもん置くスペースがない。


なので、掛け時計、ということになりますが、

ヨドバシの時計コーナーとかのぞいてみたりしましたが、

セイコー、シチズン、等、国内大手メーカーの掛け時計だと、

ウエストミンスターチャイム、鳴るには鳴るんだが、

ぜんぶ電気仕掛け。

時計自体もクオーツ(電池でうごく)


電気仕掛けのチャイム。

だったら学校のチャイムとたいして変わらん。

そんなものに何万もかけるのはバカらしい。


というか、今どき

機械式の掛け時計なんて、売ってるのみたことがない。

全部クオーツ。


くりかえしますが、

僕が欲しいのは機械仕掛けで

ピンポンパンポン鳴るやつ。

ようするに、

小津映画に出てくるやつ。


□□□□□□□□


今日日、そんなもの手に入らんだろう。

骨董屋でもいけば別だろうが。

でも、古いのは性能がどうなのか??

とあきらめていたのですが、


Amazon みてみると、……

あっさりみつかってしまった。新品。

機械式時計で、ウエストミンスターチャイム付き。しかもドイツ製。


お値段は……

RedWingブーツ 2足分。

どうにか手が出る範囲。


ここでトマス・ピンコの

脳内会議がはじまる……


「おまえさ、今度の秋冬、RedWingのアレとアレ欲しがってたよね」

「うん。キツネ色のと赤茶のやつ」

「あれさ~、来年にしない? 今、時計欲しいんだよね~」

「んん~、でも僕」

「この時計さ、限定なんだよね、RedWingなんていつでも買えるじゃん」

「んん~、でも僕」

「おまえさ、もう2足も持ってんじゃん、な、来年にしようよ」


……というわけで、ブーツ2足はあきらめ、

時計を買うことになりました。


ただ、

購入にあたって、ものすごく情報が少なく……

限定115台のもので店舗でみるのは不可能……


ネットで手に入る

唯一の情報がYoutubeに

ウエストミンスターチャイムの鳴る様子を投稿されていた某氏の動画だけ。

(型番は僕のと違い、70411Aだとおもいます)


なので、僕のように情報を欲しがっている方もいるかもしれませんので、

当ブログでこの時計のあらましを紹介しようとおもいます。


□□□□□□□□


Amazon上の正式名称は

「AICHI 創立115周年記念 特別企画木製機械式高級時計 115台限定 シリアルナンバー入りプレート付き クルミ材 黒色塗装 70963A」

というものですが、


実質、ドイツ、ヘルムレ社製、70963A

と考えた方がよさそうです。

70963Aの文字盤にAICHIのロゴをプリントして

箱にシリアルナンバーのプレートをつけたもの。です。


ムーブメントは ヘルムレ社のW0341 だそうです。

(もちろん、クオーツではなく、ゼンマイ式)


箱がやけにシンプル。ドイツしてます。↓↓


社名とか製品名とか一切なーーにもプリントしてなかった。


ガラスに貼ってあるのは

Westminster

Made in Germany

のシール。



付属品。

・ヘルムレ社の保証書

・ドイツ語の説明書

・日本語の説明書(国内の保証書)

・木ネジ


あと……白手袋まであったのには驚いた!!

(右端に写ってます↓↓)


「振り子などを取り扱うときや時刻合わせをするときは、素手で直接触れないでください。さびの発生原因になります」

――ドイツ製品!!


もう、白手袋付属の時点で、このメーカーは大丈夫、と安心してしまった。




↓↓振り子をつけたところ。


フタのあけしめがものすごくきっちりしている。

(フタ→正式名称は全面扉というそうな)

標本箱みたいです。


ひとつ僕がとまどったのが「振り子」でして……


こんなに ゆ~らり ゆ~らり 頼りないものだとはおもわなかった。


というのも、機械式腕時計を普段愛用しているのですが、

腕時計の場合だと、


カチカチカチカチカチカチ……


ものすごい気合がはいった……

いかにも「メカ」という動きをするんですわ。


そのつもりでいたので、

機械式掛け時計……


この ゆ~らり ゆ~らり に――


「あれ、故障???」


とかおもってしまいました。


でも、ゆ~らり ゆ~らり が、今にも止まりそうで止まらない。

ずっと ゆ~らり ゆ~らり しつづける。


あと、

チクタク音はものすごく静かです。

うち、

イバラキの田舎でとても静かな環境ですが、

それでも

耳を澄まさないとチクタク聞えないくらいです。



あと、振り子について もうひとつ。

ご存知の方にとってはあたりまえでしょうが、

先端にくっついたネジをまわして 時刻合わせをするのだそうです。

(めんどくさいので、まだやってない)


説明書によると、

「少しずつ正しい時刻に合わせこんでいくのが、振り子時計調整のコツです」

だそうで、


なにもかも ゆ~らり ゆ~らり しているのだな、とわかりました。


↑文字盤に3つ 穴が開いているのは、ゼンマイを巻き上げる穴。

左から

「報時用」「時刻用」「ウエストミンスターチャイム用」

だそうです。


8日巻きなので、週1で巻けばいい、ということです。


え~、で……↓↓


肝心のウエストミンスターチャイム、がこれ。


金属(真鍮??)の棒が5本渡してあって、

それをゼンマイ仕掛けのハンマーがぶっ叩く。

という仕組み。

(ちなみに説明書の楽譜まで書いてあった……)

これは、ちょいと、感動。

電気仕掛けじゃないからね~


アマゾンの評価で、

音が金属的で深みがない、というようなことが書かれていたが……


んー、そういう感性、個人差あるからな~


僕は一発で気に入りました。

(というか、Youtubeの画像でだいたいどんなもんかは把握してましたが)


15分ごとに

「ジ~~……」

と鳴りまして、


やがて、ピンポンパンポン律儀にハンマーが動いていきます。

ついつい、時計のそばまで寄ってみてしまいます。


かわいい……かわいすぎます……

ドイツ製、ウエストミンスターチャイム……




えー……で、設置場所。

アパート暮らしじゃないんで、遠慮なく穴を開けられます。


↓↓部屋の北側の壁がさびしかったので、

ココ!!


と決めておったのですが、


説明書みたら、

「ドアを開閉するときの振動が伝わらないところに設置して下さい」

とあり……


あきらめました。



で、↓↓


ガッカリされてる方も多かろうとおもうんですが、


けっきょく、こんなゴミゴミした場所に設置。


今、思ったんだが、本をどかして写真撮ればかっこよく撮れたのに……




部屋の東側全面、つくりつけの本棚なのですが、

そこの柱に設置。


とにかく頑丈に設計をお願いしたところなので、

ねじの固定も安心。


ただ……もうちょっと地震対策、したほうがいいかな。


ま、このような時計です。

デザインも性能も気に入っております。




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