その2です。
旧茨城県庁は意外にもかっこいい!
という記事なのですが……
こういうのは一気に書かないといけませんね。
見に行ってから1か月たった今、
感激はそうとうに薄れている……
だが、必死にあの感動をおもいだしてみると――
中央階段がすさまじかった。というのがあります。
はい。こんなのです。
イバラキの田舎にこんなゴージャスな空間があるのです。はい。
とくに↓↓
赤丸で囲んだ部分がすさまじいとおもいました。
手すりの端っこの部分。
赤丸のところを
マクロプラナーで撮ってみる。
んーこのディテールの凝りっぷり、わかりますかねぇ??
壮絶な凝りようですよ。はい。
なめらかな曲線の処理。
隅から隅までデザインしているこの力量。
……といって、「頑張ってます」感がまったくない。
さりげなさ。
優雅な曲線。
というか、このパーツの名前がわからんので
どなたか教えていただきたい。
「ニセ手すり」
と、とりあえず呼んでおくか??
実用的な機能は一切ないわけです。この曲線パーツは。
凄腕の石工の仕事ではないか、とみましたよ。僕は。
実用的な機能はなにもない、と書きましたが、
じゃ、一体この「ニセ手すり」は何なのか?
というと、視覚的な機能……
空間を引き締める機能を担っている、と僕はみました。
つまり、ですね。
設計者、置塩君としては、
こういうやり方もあったはず、です。↓↓
凝りに凝ったパーツはとっぱらって、
直線のみで「ニセ手すり」を作る、というやり方が。
だって、誰もこんなところ見てませんもの。
マニアしか見ませんもの。
第一、コスト削減になりますもの。
でも置塩君は
この曲線が欲しかった。
メインの中央階段にはこの無意味で贅沢なパーツが欲しかった。
この「ニセ手すり」の重要性は……
他の……メインじゃない階段をみてみるとよくわかる気が。
(以下、2枚↓↓)
木の手すり。ニセじゃない手すりがついていますが、
これは置塩君のデザインではないでしょうね。
後世の追加でしょう。
はい。
明らかにメインの階段。
中央階段を差別化しようとしています。置塩君。
また中央階段にもどりましょう。
中央階段には「ニセ手すり」がある。
なんの意味もない、純装飾目的のパーツがある。
けれど、視覚的には心地よい。
この「うねうね」が気持ちいい。
そうそう。
ちょっとエッシャーじみているような気もします。
この照明も工業製品臭がまったくなくて……
いかにも手作り、で良かった。
「迷宮」みたいです。
えー、階段をほめ終わったので、
次は廊下もほめておこう。
旧社会主義国の映画をみると、
タルコフスキーの「鏡」とか
ワイダの「大理石の男」とか……
まっすぐでやたらと長い廊下が出てきて、
おそろしくなることがあるんですが……
(そう思いません??)
あのおっかない廊下がなぜか水戸にあります。
えー無人でこわいです。
もちろん天井のパイプ類は1930年代にはなかったでしょうが。
ちょっとおっかない雰囲気にいじってみる。
なんなんだろう、置塩君。
「北欧風、おしゃれ玄関」といい、
「意味なしゴージャスニセ手すり」といい、
この「ひたすら長い廊下」といい、
日本人離れしたセンスを感じます。
置塩章。
メジャー建築家じゃないんですが、
他の作品がすごく気になります。
んーー 実はものすごい建築家なのではあるまいか??
「天才」じゃないにしても「鬼才」みたいな??
ちょうど同時代の小栗虫太郎みたいな
そんな位置づけをしてみたくなります。
はい。
いいかげん眠くなってきましたので、
これで終わりにしときます。
自販機コーナーがめちゃくちゃゴージャスだった!!!!
はい。もちろん置塩君は「自販機コーナー」なんて想定してなかったでしょうが。
しかしなんだ、この石造りの豪華な空間は。
例によってマクロプラナーで床を接写してみます。
このブルーと白という色彩センスが
やっぱし置塩君のただならぬ実力を感じる。
ちょっとくたびれてますが↓↓
豪華ですよ。これは。
あ。
僕のブーツが写りこんでいますが。
旧茨城県庁の感想、以上です。