その2です。
いよいよ御正宮にお参りです。
神楽殿という立派な建物の脇を通り過ぎまして――
森の一番奥まったところ――
「これより先は撮影禁止」
正殿にむかって手をあわせます。
古殿地――例の「ミース・ファン・デル・ローエ空間」
空っぽ空間は見せてくれません。
外宮も瀧原宮も 堂々とみせてくれる「アソコ」
を、皇大神宮(内宮)は見せてくれません。
僕の、「なんか内宮はいまいちだった」という
失礼千万な
感想もそこらへんに由来するのかもしれません。
総理大臣とか、
「ブラタモリ」のタモリさん御一行とか
「日本美術観光団」の赤瀬川原平先生御一行とか
――VIPにはみせてくれるようなんですが……
山下 何もなさでいうと、式年遷宮で空っぽになった古殿地、僕はあの何もなさにしびれましたね。真ん中に心の御柱を覆ってある覆屋が見えて、あそこに入れてもらえたのが、すごく嬉しかった。
赤瀬川 うん、ぐっときましたねえ。
山下 正宮で、中重(なかのえ……四つある垣根のうち、二つ目の内側)に入れてもらってお祓いをうけたときは、「えっ、これで終わり?」って思ったけれども、そのあとの古殿地は本当に良かったです。すごーい特別扱いしてくれたんだと思いますよ、きっと。
赤瀬川 総理大臣でもほぼ同じコースって、言ってたね。
(朝日新聞社、赤瀬川原平、山下裕二共著「日本美術観光団」174ページより)
ただ……
ただ、この「差別」……「庶民には見せない」ってのも
大事なことだ、とおもっている自分もいる。
けっきょく皇大神宮というところは
天武帝―持統帝―藤原不比等といった日本国のルーツを作った人たちが
オフィシャルな場、として作った場所だから。
はっきりいや、中国(当時のことばでいや、モロコシか)の
視線を意識して作った施設だから。
□□□□□□□□
御正宮のそば、
「御贄調舎」(みにえちょうしゃ)というのがあります↓↓
ま。アマテラスさん専用のキッチンか。
も一度神楽殿の脇をとおりすぎ、
その脇の授与所へ。
お守りやお札をいただきました。
この頃が9時すこし過ぎで、
写真のとおりだんだん人が増えてきました。
やっぱし静かにお参りしたいのなら、8時より前がいいようです。
御厩で 神馬に会うことができました。
外宮では会えなかったので、こちらで会えてよかったです。
「空勇号」
きちんとカメラを意識してくださって
いい子です。
巫女さんが、
見事なフォーメーションで歩いていらっしゃるのをみて
おもわず、パチリ。
これは……
「こうやって歩くのですよ」
というきまりがあるのでしょうなぁ……きっと。
さすが伊勢神宮……(ため息)
とおもった瞬間でした。
別宮の「風日祈宮」(かぜひのみのみや)
をお参りしました。
その他にも別宮があるのですが……
瀧原宮メインでタイトな行程を組んだため、お参りできませんでした。
ご覧になればわかるように↓↓
プチ宇治橋のようなところを渡ります。
「風日祈宮橋」
またやってます。
デジタル紅葉。
しかし……12月ごろ来たらたまらんでしょうなぁ。
「プチ宇治橋」などと書きましたが、
伊勢神宮が「2」という数に支配されているというのは
とても気になるところです。
つまり……
・「内宮」―「外宮」
・「内宮」―「瀧原宮」
・「2」0年に一度の遷宮
といった構造。
それぞれ境内の中には
「第一鳥居」―「第二鳥居」
と2つの鳥居があり、
正宮は、
「旧宮」―「新宮」
の二重構造になっている。
さらに
・宇治橋―風日祈宮橋
なんていう姉妹のような構造も見え隠れする。
二拝二拍手一拝――というお作法も「2」が強調されるし……
さらに伊勢神宮(日の出)―出雲大社(日の入り)という関係も……
梅原猛先生によると
日本の神道において、二つの神の崇拝が特に重要なのである。一つは自家の祖先、もう一つは自家が権力を持つ過程において、犠牲にした前代の支配者。日本の神道では、前者よりむしろ後者の崇拝のほうが大事なのである。前者は祀らなくても祟りをしないが、後者は祀らなければむしろ大きな祟りをするのである。それで、前者を代表する大神宮、伊勢神宮が成立すれば、後者を統べる大社が必要である。私は、それが出雲大社であると思う。
(新潮社、「日本名建築写真選集 第十四巻 伊勢神宮・出雲大社」86~87ページより)
とのことなんですが……
僕としては
「2」が女性の数……陰(イン)の数だということも注目したい。
天照大御神を最高神にするにあたって、
そこまで考え抜いたんじゃなかろうか……
あえて個人名を出させていただくと……
藤原不比等は。
もとい、
風日祈宮です。
なんかあまりに厳かで オフィシャルな雰囲気の御正宮からくると
ここは落ちつきます。
「空っぽ空間」「ミース・ファン・デル・ローエ空間」もあるしね。
お宮のすぐそばに
青い実をつけた野草が。
「クサギ」というそうな。
またプチ宇治橋を渡り……
お札をいただいた授与所の前に出て、
また宇治橋を通って、
皇大神宮をあとにします。
10:20ごろです。
なんのかの、2時間近く内宮にいたことになります。
内宮からバスで宇治山田駅に向かいます。
いよいよ御正宮にお参りです。
神楽殿という立派な建物の脇を通り過ぎまして――
森の一番奥まったところ――
「これより先は撮影禁止」
正殿にむかって手をあわせます。
古殿地――例の「ミース・ファン・デル・ローエ空間」
空っぽ空間は見せてくれません。
外宮も瀧原宮も 堂々とみせてくれる「アソコ」
を、皇大神宮(内宮)は見せてくれません。
僕の、「なんか内宮はいまいちだった」という
失礼千万な
感想もそこらへんに由来するのかもしれません。
総理大臣とか、
「ブラタモリ」のタモリさん御一行とか
「日本美術観光団」の赤瀬川原平先生御一行とか
――VIPにはみせてくれるようなんですが……
山下 何もなさでいうと、式年遷宮で空っぽになった古殿地、僕はあの何もなさにしびれましたね。真ん中に心の御柱を覆ってある覆屋が見えて、あそこに入れてもらえたのが、すごく嬉しかった。
赤瀬川 うん、ぐっときましたねえ。
山下 正宮で、中重(なかのえ……四つある垣根のうち、二つ目の内側)に入れてもらってお祓いをうけたときは、「えっ、これで終わり?」って思ったけれども、そのあとの古殿地は本当に良かったです。すごーい特別扱いしてくれたんだと思いますよ、きっと。
赤瀬川 総理大臣でもほぼ同じコースって、言ってたね。
(朝日新聞社、赤瀬川原平、山下裕二共著「日本美術観光団」174ページより)
ただ……
ただ、この「差別」……「庶民には見せない」ってのも
大事なことだ、とおもっている自分もいる。
けっきょく皇大神宮というところは
天武帝―持統帝―藤原不比等といった日本国のルーツを作った人たちが
オフィシャルな場、として作った場所だから。
はっきりいや、中国(当時のことばでいや、モロコシか)の
視線を意識して作った施設だから。
□□□□□□□□
御正宮のそば、
「御贄調舎」(みにえちょうしゃ)というのがあります↓↓
ま。アマテラスさん専用のキッチンか。
も一度神楽殿の脇をとおりすぎ、
その脇の授与所へ。
お守りやお札をいただきました。
この頃が9時すこし過ぎで、
写真のとおりだんだん人が増えてきました。
やっぱし静かにお参りしたいのなら、8時より前がいいようです。
御厩で 神馬に会うことができました。
外宮では会えなかったので、こちらで会えてよかったです。
「空勇号」
きちんとカメラを意識してくださって
いい子です。
巫女さんが、
見事なフォーメーションで歩いていらっしゃるのをみて
おもわず、パチリ。
これは……
「こうやって歩くのですよ」
というきまりがあるのでしょうなぁ……きっと。
さすが伊勢神宮……(ため息)
とおもった瞬間でした。
別宮の「風日祈宮」(かぜひのみのみや)
をお参りしました。
その他にも別宮があるのですが……
瀧原宮メインでタイトな行程を組んだため、お参りできませんでした。
ご覧になればわかるように↓↓
プチ宇治橋のようなところを渡ります。
「風日祈宮橋」
またやってます。
デジタル紅葉。
しかし……12月ごろ来たらたまらんでしょうなぁ。
「プチ宇治橋」などと書きましたが、
伊勢神宮が「2」という数に支配されているというのは
とても気になるところです。
つまり……
・「内宮」―「外宮」
・「内宮」―「瀧原宮」
・「2」0年に一度の遷宮
といった構造。
それぞれ境内の中には
「第一鳥居」―「第二鳥居」
と2つの鳥居があり、
正宮は、
「旧宮」―「新宮」
の二重構造になっている。
さらに
・宇治橋―風日祈宮橋
なんていう姉妹のような構造も見え隠れする。
二拝二拍手一拝――というお作法も「2」が強調されるし……
さらに伊勢神宮(日の出)―出雲大社(日の入り)という関係も……
梅原猛先生によると
日本の神道において、二つの神の崇拝が特に重要なのである。一つは自家の祖先、もう一つは自家が権力を持つ過程において、犠牲にした前代の支配者。日本の神道では、前者よりむしろ後者の崇拝のほうが大事なのである。前者は祀らなくても祟りをしないが、後者は祀らなければむしろ大きな祟りをするのである。それで、前者を代表する大神宮、伊勢神宮が成立すれば、後者を統べる大社が必要である。私は、それが出雲大社であると思う。
(新潮社、「日本名建築写真選集 第十四巻 伊勢神宮・出雲大社」86~87ページより)
とのことなんですが……
僕としては
「2」が女性の数……陰(イン)の数だということも注目したい。
天照大御神を最高神にするにあたって、
そこまで考え抜いたんじゃなかろうか……
あえて個人名を出させていただくと……
藤原不比等は。
もとい、
風日祈宮です。
なんかあまりに厳かで オフィシャルな雰囲気の御正宮からくると
ここは落ちつきます。
「空っぽ空間」「ミース・ファン・デル・ローエ空間」もあるしね。
お宮のすぐそばに
青い実をつけた野草が。
「クサギ」というそうな。
またプチ宇治橋を渡り……
お札をいただいた授与所の前に出て、
また宇治橋を通って、
皇大神宮をあとにします。
10:20ごろです。
なんのかの、2時間近く内宮にいたことになります。
内宮からバスで宇治山田駅に向かいます。