Quantcast
Channel: トトやんのすべて
Viewing all articles
Browse latest Browse all 593

田崎美術館(原広司・1986・軽井沢町)は建築ファンにおすすめ‼

$
0
0

軽井沢旅行の最終日、

万平ホテルをチェックアウト後 田崎美術館を見学して、帰りました。

 

――10月25日 豪雨の中 帰りました。

 

□□□□□□□□

 

世の中は 建築ファンにはあまりやさしくなくて――

「撮影可」という建築は 案外に少なかったりする。

 

ひどい例になると 建物の周辺をカメラを持ってうろうろしていただけで

「チミチミ、許可はとっているのかね?」

とか警備員がすっとんでくる例まであったりする。

(個人の家ならわかるけど、公共の建物でそういうことがあったりした)

 

当ブログ。

ここのところホテルばっかり紹介していたりするが、

それは……

ホテル=カメラを持ってうろうろしていても誰も文句をいわない建築物。

ということもあったりします。

 

もとい、田崎美術館なんですが――

ここは建築ファンへの扱いがすばらしかったです‼

 

↓↓建物外観の写真はほとんどなし。

 

ガラスにちらっとビニール傘が映りこんでいるが、

T子さんに傘をさしかけてもらって撮りました。

 

入口でチケットを買いまして

建物の写真を撮ってよろしいですか?

ときくと

 

↓↓このような許可証をもらえて

 

「作品を撮らなければけっこうです」といわれました。

 

以下、撮った写真を載せていきます。

 

初めに書いておきますが、

この美術館の主役の 田崎廣助にはほとんど触れません。

 

建築の事だけ書きます。

 

原広司というと 京都駅(1997)なわけで、

というか、原作品というと 京都駅しかみたことがない(笑)ので

 

比較対象は京都駅にどうしてもなっちゃいます。

 

さっそく比較……というか、似たところを探すと

 

「建物内部に小宇宙が広がっている」

というのは似ているかな、とおもいました。

 

ひたすら美しい中庭でした。

 

安藤忠雄とかだと まんなかにかっこいい池を作っちゃったりしそうですが(笑)

 

芝生と、木が生えているだけ、

というのは奥ゆかしいです。

 

枯山水みたいなものでしょうか。

 

……ギザギザのガラス面と

もくもくの屋根の曲線

 

この対比はなんなんですかね?

 

田崎廣助先生というと

「角ばった山&もくもく雲」

そんな絵ばかり描いた人 なので

(じっさいそんな絵ばかり飾ってありましたぞ)

 

田崎先生の世界をあらわしたのかもしれない……などとおもったりする。

 

磯崎新の「モンローカーブ」みたいな色っぽい由来があればおもしろいが、

たぶん、そういうエピソードはなさそうだな。

 

でも ギザギザももくもくもみていておもしろかったです。

リズム感が心地いいのかな。

 

施工はたいへんでしょうが。

 

竣工から30年ばかし経つわけですが

とてもキレイでした。

 

外壁のタイルの一二枚剥がれていてもいいようなものですが、

そういうのは見当たりませんでした。

 

おカネがあるんですかねぇ。

 

渡り廊下を魚眼で撮ります。

 

構造部材のコンクリート円柱が ガラス越しにみえるというのもいいですね。

 

これまた心地いいリズムを感じます。

 

こういう鋭角なディテールって珍しいな。

 

おっそろしく凝った天井。

 

京都駅を 大江健三郎が「航空母艦」にたとえた文章、だったか対談だったかを読んだ記憶があるが、

んー

田崎美術館も航空母艦的なものを感じますな。

 

円柱がぼんぼん立って――

というのは、ジュゼッペ・テラーニの ダンテウムを思い出したりもするわけですが。

 

階段。

 

 

 

階段自体を 見せる、というか 鑑賞させるというか

 

京都駅の大階段の萌芽をここにみるべきなのでしょうかね?

 

とにかく凝りに凝った構造。

どなたか説明してください。

 

建物内部にも もくもく屋根が繰り返されるわけです↓↓

 

ちなみにもくもく屋根の下はトイレとエントランス部分になります。たしか。

 

展示室の様子↓↓

 

「正方形」というのがいかにもポストモダンという感じ。

 

エントランス附近。

 

奥に進むとカフェがあります。

 

ふたたび渡り廊下。

 

渡り廊下から撮った写真。

 

ところどころガラスに「装飾」がある というのも

ポストモダンな感じ。

 

これが京都駅のアート広告(リキテンスタインとか)

に繋がっていくのでしょうか。

 

どこからどこまでも凝りに凝ってます。

 

一番落ち着くのはこのポイントですかね↓↓

 

一番いい位置にソファが置いてあるわけだ。

 

カフェに入ります。

 

カフェの様子。

 

 

 

ガラスの装飾。

 

割ったら大変ですな。

 

いやあ、しかし ほんといい建築でした。

 

季節季節でたぶん表情は全然変わるでしょうねぇ。

次は晴れた日に来たいな。

 

 

 

美しい中庭を眺めながら

レモネード。

 

T子さんは紅茶。

 

飲み終わって見学終了。

受付のお姉さんに撮影許可証を返して さあ、遠路はるばる帰りましょう――

 

と、なったら こんなものを発見↓↓

 

なんだこのかっこいい雨仕舞システムは‼

 

これを見れただけでも雨の日にきてよかった‼

 

どうも8月の

箱根プリンス――

 

村野藤吾っちの豪快な雨の処理方法を見て以来――↓↓

 

雨仕舞はどうしても気になっております↓↓

 

考えてみると どっちも屋根の形状は凝ってますね。

 

いや、でも

田崎美術館の雨の処理はかっこよすぎました。

 

帰り道。

横川SAで――

 

釜めし&ラーメン。

 

豪雨の高速道路。

たいへんでした。

 

今から振り返るといい思い出になってますが(笑)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 593

Trending Articles