シャラメっち、最高!!
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……というわけで(笑)
ライムスター宇多丸さんがやってる「アフターシックスジャンクション」(TBSラジオ)で
なにかというと話題になっているので
矢も楯もたまらず見に行ってきました。
「デューン 砂の惑星」(2021)
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
ティモシー・シャラメ主演
イオンモール土浦内 シネマサンシャイン土浦にて。
アイマックスでみました。
宇多丸師匠もいってたが、アイマックス用に作られた作品だから
アイマックスでみたほうが良いとおもいます。
以下、ざっと感想を書こうとおもうのですが、
その前に……
T子さんと一緒に行ったのですが、
ふだんからこのヒトは小難しいお話は受け付けないタイプなので
「ぜったいに三時間熟睡パターンだな」
とおもっていたのですが、
あにはからんや、三時間熱中しまして
上映会場が明るくなるやいなや
「あの子の名前はなんというんだ? え? なんというのだ、あのイケメンは??」
と、わたくしに訊ねてくるという始末でした。
(つまりティモシー・シャラメ主演ということも知らずにみたのである)
「アフターシックスジャンクション」の解説で
添野知世という方が
「ティモシー・シャラメが砂漠に長い髪をなびかせているのをみるだけで三時間いける」
とかいうことをいってたが、なるほどである。
(添野さんは パンフレットの解説も書いてる)
なにをいいたいかというと、
ふだんSFとか興味ない方も、これはおもしろく見れそうな作品だったですよ、ということです。
以下、感想。ざっと箇条書きにて。
・地中海系の美青年(シャラメ)+砂漠
この組み合わせってもろに ルドルフ・ヴァレンチノの「シーク」じゃね? とおもった。
つまり、「映画」なるメディアの根源へも目を向けているようにおもったわけです。
・上半身裸のシャラメはもろにカラヴァッジョしてました。
・というように、ヴァレンチノ「シーク」 カラヴァッジョというところからはじまって
「スターウォーズ」→整然と並んだ軍隊+宇宙船
ハルコンネン=ジャバザハット
「ブレードランナー」→オーニソプター(はばたき機)で、ジッグラト的な建物に着陸
あと、シャラメって、レイチェル役のショーン・ヤングに似てません??
その他「ブレードランナー」の影響は数知れない気がする。
「地獄の黙示録」→ハルコンネン男爵=マーロン・ブランド
→オーニソプターの編隊飛行(ロバート・デュバルの騎兵隊の出撃シーン)
――と、引用が有効に働いていて コアな映画ファンも満足できます。
あと、フレメン族の族長を演じているハビエル・バルデムさんの人選も
デヴィッド・リーン「アラビアのロレンス」のアンソニー・クインによせているんじゃないか? とは宇多丸さんがいっていたことです。
ついでのついで、原作のフランク・ハーバートは「アラビアのロレンス」からかなり影響を受けているらしい。
(↓↓パンフレット900円。かっこいいです。モルカーのテディちゃんが写ってますが意味はないです)
・えんえん主人公が「おかあさんといっしょ」というのがすさまじいと思いました。
「デューン 砂の惑星」じゃなくて 「デューン おかあさんといっしょ」じゃね? とすら思いました。
しかし――考えてみると、
ヒッチコックって「おかあさんといっしょ」なんですよね。
一番わかりやすい例は「サイコ」ですが、
「北北西に進路を取れ」では、ケイリー・グラントは前半文字通りの「おかあさんといっしょ」状態ですし、
ケイリー・グラント×エヴァ・マリー・セイント×ジェームズ・メイスン
この三人の関係は 父・母・息子の三角関係のような気がしてしょうがない。
「裏窓」は、強大な美しき母(グレース・ケリー)から逃れられない息子(ジェームズ・スチュアート)の話。
「めまい」も同じテーマなのでしょう。キム・ノヴァクのセーター越しの乳房(ノーブラなんですよね(笑))は、
「おっぱい」=「母」という方程式なのでしょうか??
もとい、
「おかあさんといっしょ」の主人公が、数々の危難を乗り越えて、最終的に未来の伴侶(ゼンデイヤ)に出会うというのだから
これはもう、SF版ヒッチコックといってよいとおもいます。
あと、
砂漠で母子が保水スーツに着替えるシーンがありますが、
母(レベッカ・ファーガソン)がちらっと息子(シャラメ)の裸の背中をみるショットがたまらんです。
なんという怪しげな母子でしょうか。
もちろん マリア-ナザレのイエス のイメージがあるのでしょうが。
・宮崎駿をいたるところで感じたのですが、
リエトの研究室→ナウシカ
コリオリの嵐→ラピュタ
それはT子さんも感じていたので、おそらく日本の観客の大部分が感じるかとおもうのですが……
アフターシックスジャンクションの情報によると、そもそも宮崎駿はハーバートの「デューン」にかなり影響を受けている作家のようです。
となると、疑問におもうのは、
◎ドゥニ・ヴィルヌーヴは宮崎駿の影響を受けているのか?
という点です。
一体どうなんでしょうねえ?
あまりにイメージが似ているので、おそらく宮崎駿の影響はあるんじゃないか? とおもうのですが。
どちらにしたところで、ハーバートの……原作の「デューン」の影響のすさまじさを感じます。
(↓↓「デューン」とはまったく関係なし。映画のあと エルトリートへ行ったもので)
・音楽をハンス・ジマーという人がやっているのだが……
パンフレットをみると、「レインマン」の音楽やってる人なのですね。
「レインマン」はサントラCD持ってるくらい、あの音楽が好きで
で、「デューン」……音楽がいいな、とおもったら 同じ作曲家だった。
「レインマン」だけじゃなく、いろいろな仕事をやってるビッグネームなので
音楽くわしい方からすると 「なにいってんだ?」というはなしかもしれませんが。
感想は以上、です。
タコライス↓↓
ビーフとチキンのファヒータ↓↓
T子さんが 「また、シャラメっち見てえ」とかいってるし、
僕もまた見たいのですが、
アイマックス、高いんですよね。
どうしようか、悩み中。
原作読んでないので、まずそっちも読みたいし……
読み終わったころには、もう、
劇場公開終わってるかもしれません……