えー、今日はこのピンクのモフモフの話。
このモフモフ、ゆりのお気に入りです。
口でくわえて、どこでも持っていきます。
夜中なんか、ふと見ると、このモフモフ相手にひとりで遊んでいます。
ただの布きれですが、けっこう高かったような気がする。
799円?だっけ、899円だっけ?
袋状になっていて、中に入ることもできます。
なるほど手触りもよいです。
スヌーピーのライナス君がもっているアレとおなじでしょう。
例のセーフティ・ブランケット。
安心毛布。
幼児心理学とかだとなんていうのかな?
ともかく、
これはゆりのセーフティ・ブランケットです。
…ただ、ここに非常に困ったことがあって、
「セーフティ・ブランケット」という
高尚な横文字を知らないうちの家族が…
「ゆりちゃんのクンク」
というへんな呼び方をはじめたことです。
「ゆりちゃんのクンクがこんなところに落ちてる」
「ゆりちゃんがクンクをくわえて階段にいる」
…という具合。
そのたびに僕は困ったような、気まずいような、
立場においこまれる。
では、そもそも
「クンク」
とはなにものであるのか?
いったいなぜ僕が困った立場におかれることになるのか??
――えー、
クンク、
というのはですね、
わたくし、トマス・ピンコが幼少時に気に入っていたくまのぬいぐるみ、ですね。
肌身離さず持ち歩いていたぬいぐるみ、の名前、ですね。
(あ~、恥ずかし)
今でもよくおぼえてますが、
幼稚園のお泊り会でも「ぜったいにいっしょにいく」
といって親を困らせたあのクンクですね。
親は親で、今考えれば
「これが原因でいじめられたりしたらかわいそう」
とか考えたのでしょうが、
息子は息子で(僕、ですよ)
この世の終わりのように泣き叫ぶ……ダダをこねる……
けっきょく、僕はクンクと一緒に幼稚園へ行くことになりました。
けっか。
まぁ…もともと「ピン子はヘンなやつだ」
という名声を確立していたせいか、
べつになんということもなく終わりました。
クンクと一緒の僕は
べつにからかわれることもなく、無事、お泊り会は終了したのであります。
ま、幼児期の思い出はこのへんにしまして…
突然、この期に及んで、例の…恥ずかしい…
クンク
という呼び名がわが家で復活してしまったというわけ。
「ゆりちゃんのクンク」…
「ゆりのクンク」…
母が「クンク」というのは、まだ許せますが、
妹が「クンク」というのは、許せない。
僕の「クンク」時代には、
生まれるか生まれないかくらいの赤ん坊であった妹が
「クンク」と呼ぶのはあきらかに、これは悪意がこもっているといって
断言しすぎではないであろう。
…とって、
「おまえ、クンクと呼ぶな」
などというと
「はぁ?なんですか?キモい」
などといわれるのがオチ。
どうすればよいのですか?皆さま。