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壇一雄「夕日と拳銃」 感想

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壇一雄である。


「壇蜜」でも「壇れい」でも「団鬼六」でもないっす……

え~、はやいはなしが

壇ふみのお父さん。

そんな壇一雄であります。


□□□□□□□□


えー…もともと、伊達順之助(1892-1948)という人に興味があって、

んで資料として、

・壇一雄「夕日と拳銃」

・胡桃沢耕史「闘神―伊達順之助伝―」

この二冊を買ったわけです。


伊達順之助という人は…こまかいことはWikiかなにかでみていただくのが

手っ取り早いと思うんですが…

伊達政宗直系の子孫、つまり華族のドラ息子で…

学生時代に殺人事件を起こして、

んでも、相手がただチンピラ、に対し貴族院議員のお坊ちゃんでは、まあ

大した社会的制裁も受けず…そんな暴れ者が

なんのかのあって大陸に殴りこみをかける。

(大陸に渡ってからも殺人事件を起こしてる)

朝鮮の反日テロリストを掃討したり…(一つの村をまるごと焼き払ってます)

「満州国」の軍人になって、馬賊を掃討したり…

まあ、色々暴れまわった人です。戦後戦犯として処刑されます。


胡桃沢の「闘神」というのは、その伊達順之助の評伝。

内容は…はっきりいってそんなにおもしろくない。

どういう本かというと…

「あの~…伊達順之助に関しては『馬賊』だとかなんとか色々言われてますけど、でもそんなにものすごい『ワル』だったわけじゃないんですよ。けっこうちゃんとした人だったんですよ。それに例の殺人事件だって…あれはね…いろいろ事情があって…」

という内容。徹頭徹尾言い訳じみてる。


あのな…

カタギの人間は二回も殺人事件を起こしたりしないだろう。

フツーの学生はスミス&ウェッソンのリボルバーとか持ち歩きません。

それにさ、殺し方が殺し方だよ。

正当防衛とかそんなじゃないんだもん。

心臓を撃ち抜くとか、脳天を撃ち抜くとか…確信犯だろ?え?

僕はこの「伊達順之助」という人はまともな奴だったとはとても思えない。


甘やかされたお坊ちゃんが殺人鬼に堕ちていった…

ただそれだけのことでしょ?

日本人はどうしても「血」に弱い気がする…「高貴な血」とかそういうの。


□□□□□□□□


はい。というようなわけで本題。「夕日と拳銃」の解説。

まー…そういうどうしょうもない「ワル」をモデルに

壇一雄先生が小説を書きましたよ。


あの「火宅の人」壇一雄ですよ、

家庭ほったらかして、愛人と遊びまわり、

無頼派ですよ、ワルですよ、

おまけにタイトルが「夕日と拳銃」ですよ…


というわけで、ものすごいセック○、ドラッグ&ロケンロールな

ハードボイルドを期待したんですが…

全然違いました。なんか、こう…純情な…

すげーピュアな、世界を股にかける恋愛小説ですよ、これは。

なんか良かった。

胡桃沢なんとかは読まなくても良し、ですが、

こっちは読んどいた方が良いです。


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結論を言うと…

「これはドストエフスキーの『白痴』に似ている」

のです。


①ムイシュキン公爵=伊達麟之助


主人公・伊達麟之助は、しょっぱな

九州出身の拳銃バカとして登場します。

以下、祖父時宗伯爵と麟之助の出会いの場面…


「こら、麟之助」

「ハー」

「昨夜ついたというのに何故ワシのところに挨拶に来んか?」

「セカラシカローち(面倒だろうと)思いました」

「誰が?」

「おジジ様がですタイ」

「バカ。挨拶というものは首がふっ飛ぶ時でも、キチンキチンとするもんだ。間もなく、お前も学習院に入るのだぞ。朝、ワシのところへ来る時には、お早うぐらいは云いなさい」

「お早うございまっする」

(新潮社「壇一雄全集Ⅴ夕日と拳銃」9ページより)


九州弁(異国のコトバ)を語る純真なバカ…

このあたり、外国人みたいな恰好で登場する聖なるバカ・ムイシュキン公爵そっくりな気がします。

あと、おジジ様がいう「首がふっ飛ぶ時でも」ってのが

麟之助の最後(戦犯として処刑)と照応しあって実に効果的です。


②ナスターシャ・フィリポヴナ=山岡綾子


「白痴」っていうのは、

聖なるバカ・ムイシュキン公爵ってのが、

ナスターシャ・フィリポヴナっていう絶世の美女…

なにかこう「ファム・ファタル」めいた悪女を

一途に思い続けるというのが主なあらすじなんだが…

「夕日と拳銃」の伊達麟之助は、山岡綾子という女性を思い続ける。


綾子も綾子で麟之助を愛しているんだが…

けっきょく最後の最後まですれ違い続ける…


ただ麟之助の綾子に対する愛情ってのが、

母親とか姉とかに対する愛情となんだか似たものなんである。

麟之助は綾子のことをひたすら「おアネ様」と呼び続ける。

これでは、まあ、二人が結ばれないのも無理もないでしょう。


「まあー、騎士の接吻の作法も知らないの?ユカに片膝をついて、アタシの手に口をつけるのよ。ほら、こんなふうに」

綾子は麟之助の手を取って軟かい頬と唇をよせながら接吻をくりかえす。この日の綾子は少しばかり麟之助を挑発の気味があった。

「さ、麟之助。あなたが私の手を取って、今のように接吻をくりかえしてくれるものよ」

麟之助は相変わらずの棒立ちだ。

「バカね。片膝をついて、アタシの手に、ピストルのお礼を申し述べるのよ」

麟之助は綾子の手を握ったままようやく坐りこんだようである。眼をつぶって無念無想の面持ちだ。

ふるえる青年の唇を、綾子の白い手の肌にゆるやかにつけた。

「さ、お姉様有難うを仰言るのよ、麟之助」

「さ、一思いにお姉様って云って御覧なさい」

なだめられても、すかされても、麟之助の口は、綾子の手にくっついたまま動かなくなった。

(同書93ページより)


「騎士」というコトバがでてきた。

このあたり「ドン・キホーテ」=「白痴」=「夕日と拳銃」

なる公式が出来上がるでしょう。


↑上でご紹介したように、「麟之助」のモデル「伊達順之助」って人は

かなり陰惨なダークサイドな奴だったわけで…

それをそのまんま小説にしてしまう危険が壇一雄にはよくわかってたのかもしれません。なんで、この山岡綾子との大恋愛が中心に来ることで…

伊達順之助はライトサイドに生まれ変わる…

聖なるバカの伊達麟之助として登場する。

んで…

学生時代の殺人事件だとか、満州で馬賊みたいなことをやるとか、が、

非常に生き生きと描写されるんですな。

この伊達麟之助ならしょうがない、と読者の共感が呼べるわけですな。


麟之助はま一文字に口を閉じたままだ。しかし、その眼が、瞬間燃えつくすように光りはじめ、

「やっぱり、おアネさんでした。オレの目ン玉の中にチラついて離れんじゃったヤツは…」

猛烈な声だ。

綾子がビックリしてまわりを見まわした程である。

「でも、もうそのおアネさんはやめて…」

「はあ?」

「綾子っていってくれたらいいじゃない?」

「おアネさんは死ぬ迄おアネさんで、ヨカでしょうモン(もの)?明日タマにあたって死ぬ時デン(でも)お姉さんチ呼びつづけてヨカでしょうモン」

「ハイ、ハイ。でも縁起でもないことを云うもんじゃないワ」

(同書164~165ページより)


ま、この二人以外にも

恩師の野木将軍(乃木さん、だろうな)とか、

柔術の先生の逸見六郎とか(最終的に麟之助を喰っちまうほどに目立つ)

おこうさん、とか(麟之助が殺した男の妹…麟之助に惚れてしまう)

アロン、とか(馬賊の娘。やっぱり麟之助に惚れてしまうが、命を狙ったりもする)

魅力的な登場人物があとからあとから出てまいります。


なんでも読売新聞の連載小説だったらしい。

なるほど、題材が新聞小説向きだわ。とにかくおもしろかったです。


ジュゼッペ・テラーニ(1904~1943)

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上野にて。


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タミヤ様…


ただ商品の内容は、

接着剤とかパテとか1/35のドイツ兵とか…


ではなく、ふつーにジュースでした。清涼飲料水でした。


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□□□□□□□□


神保町にて。


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三省堂の古書のコーナーで

・INAX出版「ジュゼッペ・テラーニ 時代を駆けぬけた建築」

を買った。


それがきっかけで色々とテラーニ関連の書物を買った。

前々からこの「ファシスト建築家」はすごく気になっていたので

この際いろいろ調べてみることにした。


↓・「GA No.74〈ジュゼッペ・テラーニ〉カサ・デル・ファッショ1932-36・アントニオ・サンテリア幼稚園1936-37」


表紙は名高きカサ・デル・ファッショ…「ファシストの家」

はい。ヤバいです。

ファッショです。ムッソリーニです。黒シャツ隊です。ローマ進軍です。

ヒトラーのお師匠です。日独伊三国同盟です。悪の枢軸です。

これはコモという伊太利北部の町のファシスト党の本部です。

なんでそんなヤバいものが…壊されず残っているのか?


それは…たぶん…


…美しすぎるから、です。


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↓中身はこんな…なんか、宝石箱みたいな建物。

行ってみたい。見てみたい…触ってみたい。

そんな「ファシストの家」


中身は色々危険な要素がいっぱいらしいです。

ケネス・フランプトンの「モダン・アーキテクチャー②」を引用します。


これら鉄製の枠を持ったガラスのドアは、ファシスト団が広場という政治的アリーナに、颯爽と登場する時のために、電気仕掛けで一斉に開くものである。

(「MA②1920-1945」156ページより)

カサ・デル・ファッショに意図された政治的イデオロギーは、内部、特にホールの「正義、秩序、祖国」と銘された飾り板(これは完成されなかった)、総裁室の壁面いっぱいに引き伸ばされた、マリオ・ラディチェによる抽象化したムッソリーニの写真に示されている。

(同書157ページより)


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こういう人なので…

僕はてっきり、アルベルト・シュペーアのイタリア版のような人だと

思いこんでおりましたが…全然違いました。


アルベルト・シュペーアってのはナチの建築家で、

かのアドルフ・ヒットラーのほぼ唯一の友人…であったといわれてる人。

軍需相なんかもやってたそうな。


しかるに…

このテラーニは、別にムッソリーニとは個人的な関係もない。

テラーニ自身は熱烈なファシストであったらしいが、

ファシスト党の御用建築家…みたいのでは全然…ない。


そうか…考えてみるとイタリアには

ファシストが好きそうな巨大建築がゴロゴロしてるからな…

べつに新しく作る必要もなかった。


なにより頭の固いファシストのお偉いさんたちには

テラーニの軽やかで美しい建築が理解できなかったに違いない。


…もとい、


ジュゼッペ・テラーニのもうひとつの代表作が、

↓↓「アントニオ・サンテリア幼稚園」

というなんとも詩的な建築であることは…

子どもたちのためのやさしげな建築であることは…


この建築家の器量のデカさ、

「ファシスト建築家」とかいうレッテルにおさまりきらない

とんでもない才能をうかがわせるものがある。


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テラーニの生涯はずいぶん短かった。

39歳…というから、普通の建築家ならようやくデビューしようか、という

年齢です。


1940年、徴兵されて、ロシア戦線へ…

ロシア戦線…おそらく人類史上最悪の戦場を、

この宝石のような建築を作る男が体験してしまったわけです。

彼は精神を病み、病院列車で本国へ送還されます。


1943年1月20日、極度の疲労から病院列車に乗せられて、テッラーニは帰郷する。

彼の最後のプロジェクト、「カテドラルのためのスタディ」

その数日後、彼の許嫁のマリア・カサルテッリの住宅の階段室で死ぬ。7月19日のことであり、ムッソリーニ失脚の6日前であった。

(鹿島出版会・B・セーヴィ編「ジュゼッペ・テッラーニ」242ページより)


この…彼が精神を崩壊させていくあたり、

何冊か本を読んでみましたが、

どうもわからない。

どの本でも数行で片づけられている感がある。

時代のあまりの激動のせいで、資料もなく、

誰も記憶がないのかもしれません。

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ゆりたんのすべて。その65

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階段の手すりにのぼる、というのは、

わかるんですが…

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いったい、何を好き好んで

こんな狭っ苦しい場所に這い上がるのであろうか??………

↓↓

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ろくろく身動きもできない、とおもうんですが…


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はい。

「ニッチ」…絵を飾るスペースですな。


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なんかエラそうなゆりです。

あくまで態度デカいです。



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今は渡辺あきおさんという人の絵を飾っております。


古地図にはまる。

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なんかこう…どんどん現代から目をそむけている気がする。

なにもかも小津安二郎先生、あなたのせいだとおもいます。


ともかく神保町三省堂書店の一階の片隅で、

「昭和七年東京全図 定価二六二五円」

というのを買っちまったのがいけなかった。


これが隅から隅までおもしろい。


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↓こんなの。

といっても小さくてわかりませんね。


帝都東京。

軍事施設がいかに多いか、がわかります。


北杜夫の「楡家の人々」の舞台…青山脳病院…

その東側は青山墓地…歩兵第一連隊…麻布連隊区司令部…

…第一師団司令部…と続きます。

すぐ北側には陸軍大学、なんてものもあります。


海軍大学は目黒、すぐ西隣、三田には海軍技術研究所。



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あちこちに張り巡らされている黒い太線は「市電」

東京中に「チンチン電車」が走っていたわけですな。


ただ…小津安二郎がサイレントを撮っていた頃には

もう「時代遅れ」扱いだったような気が、なんとなくします。


現に小津映画にはクルマはよく出てくるが…

「市電」はあんまり記憶にない。

唯一おぼえてるのは「東京の合唱」(1931)で、

八雲恵美子&高峰秀子(子役時代です)が

父親役の岡田時彦がビラまきをしているのを見つけてしまう…

というおもしろいような悲しいようなあのシーンだけ。

母親と子ども二人が市電にのっているわけです。


他になにかありますかね?

戦後の「お茶漬けの味」「東京物語」あたりには

ちらっと画面の隅あたりにでてくるかもしれませんが…

トトやんのすべて


えー…病膏肓に入る、というやつで、

古地図道…どんどん深みにはまり…


人文社「古地図ライブラリー別冊 戦前昭和東京散歩」

なる本を買ってしまう…これは新刊本が手に入らないらしく、

古本で8000円くらいした…


これは現代の東京の地図が右側のページに

昭和16年の大東京三十五区詳細図が左側のページに


…つまり見開きで現代と戦前の比較ができるという

大したものです。


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はい。こんな…

相当に細かいです。

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ただ…地図のそこここにコメントがついているのだが…

なんか陰気くさい。


地図の中に小学校が出てくると必ず「疎開」に関する情報がでてくる。

「戦中、270名が埼玉県北足立郡片柳村へ学童疎開した」

「戦中は3年生以上の児童230名が埼玉県熊谷市へ学童疎開した」


このコメントつけた奴は

どうも疎開やった世代なんじゃあるまいか?

それでコメントの全体のトーンはどうしても

「暗黒の戦前」「軍靴の響きがうんぬん」

「マッカーサー様万歳!」という雰囲気になっている…気がする。

トトやんのすべて

はい。そこで登場するのが、

草思社「東京の戦前 昔恋しい散歩地図」①&②

それぞれ定価1600円、1800円なので、人文社の8000円からすると

かなりお得。


ただ…この本も、左、戦前の地図。右、現代の地図という体裁なのだが、

戦前の地図がちょっとだけ雑な感じがある。


というのも、昭和六年版「ポケット大東京案内」という

ガイドブックがネタ本になっているかららしい。

まあ、価格もそれ相応になっているか、と。

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んでも、

文章は、例の「暗黒の昭和初期」「軍国日本」みたいな紋切り型でなく

明るいので、とてもよい。

あと小津安二郎情報がちょこちょこ入っているのがかなりうれしい。

まるで僕のために作られたかのようである。


1巻の58ページには「小津安二郎生誕の地」(深川一丁目)


おなじく1巻33ページ…

「天竹 小津安二郎も贔屓にしていたふぐ料理店。手頃な料金で、気軽におなかいっぱい美味しいふぐが楽しめると評判の人気店。…中央区築地6-16-6」


あったかくなったら、この本片手に出かけてみようか、などとおもっております。

亀城公園のカメ 

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この時期よく言ったり書いたりするんだが、


ぼくは「ソメイヨシノ」というのが、

あんまり好きではない。


パッと咲いてパッと散るというその軟弱な根性が気に食わないし、

散った後の「きたなさ」といったらない。


…のだが、閉じこもってばかりいるのもよくないので

出かけてみることにした。



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まあ、どうせ近場です。

土浦市亀城公園。


土浦城という城跡を公園にした、というような…公園。

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えー…しかしたどり着いてみると

がっかりしました。


「ソメイヨシノ」はあんまり好きじゃない。

とか書きましたが、

んでも、やはり、せっかく満開しちゃってるところは撮りたいじゃないですか。

マン開、がんがん撮ってみたいじゃないですか。


でも、あんまし桜の木がうわってない印象。

スカスカです。


けっきょく…

いいなとおもったのは…


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この椎の木です。

樹齢500年ですって。

大した迫力です。


秋はあれですかね、ドングリがたくさん落っこちてくるのかな。

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だが、ま…亀城公園。


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たいしておもしろくはない…


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さっさと帰ろう…

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と、帰り支度モードに入ったところで、

妙なモノを発見。


カメ。

でかい。


20cm以上はある。


…だが動かない。


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ははぁぁーーん。

作り物だろうな。これは。

きっとあれですよ。口から「ピューー」とかいって

噴水がでるんですよ。

なるほど「亀城公園」ですからね、それでカメさんですよ。

いかにもお役人が考えそうなことだ。

子供向けのアトラクションですよ。

などとおもってたら。


こいつ、まばたきをしやがった………↓↓

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生きてやがんの。

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ミドリガメでしょうな…

ここまででかくなるとは…

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しかし、動かないね、きみ。

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あ。こっち見た。

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…というようなわけで(?)

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「せっかく来たのだから」

とかいう感じになり、もうちょっと探検してみることにしました。


次回につづく。

ゆりたんのすべて。その66

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1290円で(たしか)

キャットタワー(みたいの)

が売っていたので買ってみたところ…

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あまり食いつきはよくなかった。


ぶらさがっているボールにも

爪とぎする用の柱にも

興味を示しません。


まー…いきなりデカいやつを

買わないでよかったです。

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やはり動き回るものではないとダメらしい。


ので、

「パタパタちょうちょ」というものを298円(くらい)で購入。



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これはなかなか良いです。


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・キラキラしてる。

・音が鳴る。

・丈夫、あくまで丈夫。


というネコ用おもちゃに要求される条件を

すべて満たしております。


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ただし…

ヒモの部分が…


テグスみたいな頑丈なヒモなんで

首やあんよをひっかける危険はありそうです。


このあたり中国のメーカーの製品らしいところです。



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ようするになにがいいたかったかというと、

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ゆりがいよいよ

おデブになってきたなぁ、ということです……


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亀城公園 つづき

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亀城公園に桜を見に行ったと書いて

それきりだったのでつづきを書きます。


今月はじめにカメのことを書いたときの繰り返しになりますが、

茨城県土浦市にある公園です。


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わたくし……


なんか亀城公園というところにははじめて来たような気がしていたんだが…


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この空っぽの檻(?)をみて、

パァーーッと記憶がよみがえってきた。

↓↓


幼稚園生の頃、ひいお祖母さんに連れられて

ここにはなんどか来たことがある。


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今は空っぽだけど、昔はここにたしか…タヌキがいたはず。

で、近くにおでん屋の屋台が出ていて、

そのおでんを買って、祖母ちゃんと一緒にタヌキにあげた。


けっこうみんなにおでんをもらっているらしく、

おデブなたぬきだった記憶が何となくある。


その頃はたしか近くに弓道場があったような気がする。

が公園内に今は弓道場はない。


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僕は今のところ、幸いなことに

風邪ひとつひかない健康な人間なんであるが、

幼稚園の頃は体が弱く、一年の半分いじょう

病気でうちで寝っころがっているような子どもでした。


で、きまって通う病院が土浦のK病院。

今でこそ、僕の住んでいる牛久というところは

発展してそこそこ便利な街になってはおりますが、


僕が幼稚園の頃はそうでもなく、空っぽの街でして、

買物にしろなんにしろ、となりの土浦へ行くというのが

日常であったわけで、病院でもやっぱりとなり町へ

行かないとならなかったわけです。


んで…


僕の母親としては、子供を病院に連れていくのに

うまいことひい祖母ちゃんを利用していたような感があります。

(母からみれば祖母です)


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つまり、診察券をあらかじめひい祖母ちゃんにあずけておいて

朝早く、K病院の受付にいってもらう。

(K病院は今もそうなんですが混雑します)


その後で悠々と隣町から白いスカイラインに乗ってやってきて

(この人は学生の頃からスカイライン乗りなんですな)

待ち時間なしで息子を診察してもらう。

そのあと、その病気の息子をひい祖母ちゃんに預けて

自分は買物するなり、習い事するなり、

友達と会ったりするなり、

ま、息抜きをして、

夕方に息子を回収して家に帰る、と。

そんなことをやっていたわけです。


しかし、ひい祖母ちゃんにしてみても

かわいい、ものすごくかわいい、おっそろしくかわいい

とんでもなくかわいいひ孫と遊べるわけですから、

まあ、双方利益がある取引であったといえるでしょう。

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ぼくの曾祖母、ひい祖母ちゃんという人は、

海軍の軍人の未亡人です。


海軍の軍人であった曾祖父は、

海軍の航空隊の草創期の頃からの飛行機乗りであったらしく、


元海軍のパイロットで、直木賞作家の豊田穣って人がいるんですが、

(あまり大した作家ではない気がする)

その人の本の中で僕の曾祖父がぽつりと出てきたのを見たことがあります。

が、あんまり詳しいことはよく知りません。

調べてみたい調べてみたいとおもっていながら、

なんか今のところそれきりになっている感じです。


昭和二十年七月二十八日戦死。


ひとり残された曾祖母ですが、

母に言わせると、けっこうな額の恩給が出て

悠々自適だ、とかいうことになるわけですが、


戦後社会をひとりで生きてきたというのは

相当の苦労もあっただろうとおもいます。

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そんなひい祖母ちゃんですが、

もう十数年前に亡くなり、


霞ヶ浦の湖畔のお寺で、曾祖父と一緒に眠っています。



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うー、いちおう花見に来たんですが

たぬきの檻なんかみたせいで、

しんみりしてしまった。


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↑公園内にあった石碑。


「忠魂」「陸軍大臣山梨半造」

とあります。


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「大正十一年五月建之」


年代からみるに……

シベリア出兵関連の石碑?

でしょうか?


ひい祖母ちゃんに聞けば由来とかわかったと思うんですが、

とてもそれはかないません。


まあ聞いたところで

「はぁ、陸軍のことはバァちゃん、わがんねえなぁー」

とイバラキ弁で言われたかもしれないわけですが。



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どっちにしろ、

なんかいわくありげな気合の入った石碑なんだが、

「解説」もなにもなく、由来がさっぱりわからない。


あのたぬきの檻にしたところで、

今の子供たちがみればなんのための檻だかわからないことでしょう。

弓道場があったことだって、同じ。


「記憶」にしたところで同じ。

ひい祖母ちゃんの記憶。ひい祖母ちゃんから聞いたひい祖父さんのはなし。

つまり九州の鹿屋で戦死した飛行機乗りのはなし。


なんか突然強引に結論に持っていってしまうと、


こういう「忘却」「エントロピーの増大」ってやつに

精いっぱい抵抗するのが、もの書きとしての使命なんじゃなかろうか、

とそんなことになります。


まあ、そんな四月です。


セバスチャン・ベッテルを見にいった。 その4

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鈴鹿。

ベッテル、PPじゃなかったですねー

ただ、KERS使えなくて予選2位というのがすごいのか。


えー、さて、セブ様トークショー

その4。


BBCのインタビューとやらが始まりますが、

テレビの撮影なんでね、


遠くにいる僕のところまでは会話の内容は伝わってきません。

全く伝わってきません。


日本のファンの子との交流を図るシーンとかを撮りたいようです。


あ。そうそう、

BBCが始まった途端、

目の前の報道陣が撤退をはじめましたので、

視界が突然クリアになりました。



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あ。

セブ。

またこっち見たな。


左のご婦人。イギリスじゃ有名人だったりするのか?


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なんか妊婦さんっぽいな。


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えー

とかいいつつ、前回ご紹介した

レッドブル・レーシング広報(推定)の姫に見とれるトマス・ピンコであった。

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インタビュー…


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やっぱり、広報(推定)の姫見物


うわ、キレイ…


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ふとおもったんだが、


……というか、今頃こんなことに気づくのはどうかと思うのだが、


美少年っぽい女性にクラクラきてしまう傾向があるんじゃなかろうか、


僕は。

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「あら、やだやだ。あの子、また撮ってるわよ、アンタのこと」

「ククク。日本人って相当なヘンタイだってきいてたけど。あそこまでとは、ねえ?」

「ねえ?」

「プププ。投げキッスでもしてやろうかしら」

「やだ。鼻血ブー出してぶっ倒れるわよ」


レッドブル・レーシング広報(推定)嬢の会話(推定)。


なんか当ってそうな気がしてこわい。


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えー……


会場の様子がわかりにくいかとおもうんで、


観客の方々でも撮っておこうか。


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ぎょーさん人がおります。


ご覧のとおり、女子率高いです。



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えー……


BBCのインタビューおわりまして、

お次、サイン会が始まるそうです。

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え?サイン会?


というより、広報(推定)姫がセブのおとなりに移動したことの方が

気になるんですが……


あと、セブのサインより

広報(推定)姫のサインの方が欲しいんですが……


えー……最低最悪の内容になりつつ、

その5につづく。


もう内容の収拾がつきません。

セバスチャン・ベッテルを見にいった。 その5

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セブ、5連勝おめでとう。

というか、個人的には

ラストランのウェーバーに勝ってほしいような気もしたが…

容赦ないね、チャンピオンになるような人は。


えー、

鈴鹿。


ではなく、

横浜のセバスチャン・ベッテルのトークショー。


いいかげん「その5」で終わりにしときます。


さて、

「その1」で整理券うんぬん書きましたが、

おぼえていらっしゃるかどうか。


このトークショー、特等席にすわるためには

事前に配られる「整理券」が必要であったのです。

んで、その配布がはじまるのが9時半であったらしく、

11時過ぎにのこのこやってきたトマス・ピンコは

それに当然間に合いませんでした。


というか、会場でレッドブル(飲み物の方)を売っていたお姉さんによると

はやいやつだと、昨晩から並んでいた、とかで、

実際、整理券組はルックスからして

「ベッテル応援団」「ベッテル親衛隊」「ベッテル追っかけ隊」

という人たちばかりでして、

こりゃかなわないわけです。

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んで、セブのサイン会がはじまったんですが、

会場のアナウンスによりますと、

「サインは整理券をお持ちの方を優先させていただきます」

「ベッテル選手のスケジュールの都合により、時間が来次第、サイン会は終了とさせていただきます」

とかいう。


ま、そりゃそうだ。熱心な人たちを優先させるべきです。


僕は……サインとか別にいいんで……

トトやんのすべて


レッドブル・レーシング広報(推定)姫見物に専念致しますんで、


きれいだな姫。



トトやんのすべて

てきぱきセブをしきる姫。

ワールドチャンピオンに指図する姫。

トトやんのすべて


サイン慣れしてるセブ。

(たぶん土日の鈴鹿のことしか考えてない)



トトやんのすべて


あのー…あなた方、なにも見えないんですが……


セブはおろか、姫も見えないんですが……


このぉ、おれの姫を……



トトやんのすべて


とかなんとか、傍観してると、

「整理券組」のサインが終了して、

「非整理券組」にもセブ様がサインをして下さるとかいう話になる。



「チョイとそこの君!」「あたしに見惚れてるヘンタイな君!」



トトやんのすべて


「カモン!セブのサインあげるわよ!」

トトやんのすべて


とか姫に直接いわれたのでは

仕方なく、


セブの間近にせまったが……

トトやんのすべて

女性ファン達の壁は厚く…


結論から先に言うと、サインはもらえませんでした。



トトやんのすべて

でもいいや、

近くで姫みれたし。


姿勢いいな。

剣道とかやってた?



トトやんのすべて


愚民どもを指揮する姫。

トトやんのすべて


赤子にサインするセブ。


トトやんのすべて


愚民ども&セブ様の写真を撮ってくださる気さくな姫。


トトやんのすべて


トトやんのすべて


うーん。そろそろ時間、終わりっぽい。

そんな会場の雰囲気。

トトやんのすべて


ガキんちょに微笑みかけるセブ。

トトやんのすべて


はい。

サイン会おしまい。


トトやんのすべて


んだが、まあ、サインとかもらえなかったけど


「テーブルを自分で移動する気さくなセブ」

「レッドブル・レーシングの広報(推定)にはものすごい美人がいる」


とわかったのは今回の収穫であった。


鈴鹿GPの放送で、姫みれるかな??


トトやんのすべて


会場はもとどおりの静けさが戻りまして、


トトやんのすべて

唯一の戦利品を(パンフレット、紙きれです)↓

いただいて、


トトやんのすべて

クラシックダットサンに別れをつげて、

トトやんのすべて

とりあえずジョイナスの地下かどこかで

メシでも食うかとおもったトマス・ピンコでありました。

トトやんのすべて


トトやんのすべて


宮川本店でウナギ食べて

帰りました。

ゆりたんのすべて。その67

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ゆりがうちにやってきたのが

2011年の10月14日。


なんで、あれから2年たったことになります。

はやいもんで、まったく。


以下、4枚、2011年10月16日撮影。

トトやんのすべて


青い瞳でしたな。

トトやんのすべて


野田の職場からイバラキまで、

ものすごく慎重にクルマ運転して、

ゆりを連れてきたのを思い出しました。


僕は結構緊張したんだが、

職場のお姉さま方がさんざん遊び疲れさせていてくれていたので、

当のゆりはクルマの中でぐっすり眠っておりました。

まったくありがたいことで。


トトやんのすべて


トトやんのすべて

あれから二年。


威厳たっぷりな「ゆり王」様になってしまいまして……



トトやんのすべて


トトやんのすべて


王様。

家臣たちを暖かく見守ってくださっております、です、はい。

トトやんのすべて


ゆりを見習って(?)

僕もちょっとは成長しなければなりません。

西東三鬼「神戸・続神戸」感想

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水枕ガバリと寒い海がある


算術の少年しのび泣けり夏


昇降機しづかに雷の夜を昇る


凍天を降り来て鉄の椅子に在り


広島や卵食う時口ひらく


□□□□□□□□


以上、西東三鬼(さいとうさんき)の俳句。代表作をうつしてみた。


…とかいって偉そうに。

俳句、まったくわかりません。知識もありません。

「水枕ガバリ」は、どこかで目にした覚えがあるが。


そんなトマス・ピンコさんが、なぜ俳人・三鬼の「神戸・続神戸」なんか

読んでしまったかというと、

出発点はコレ↓

「Uボート総覧」であったりする。


トトやんのすべて


ドイチュ映画の「Uボート」にハマってた時代に

色々買った本の中の一冊。

これ一冊でUボートのすべてがわかるという優れものなんだが、

その中に…「グローバルシステム:1939~45年のUボート作戦図」

ってのがのってまして、


R(トマス注:作戦区域名称):日本

蓄電池補修と建造施設を含む小規模なUボート基地が神戸に設立された。

(デヴィッド・ミラー著、大日本絵画「Uボート総覧」126ページより)


とかなんとか書いてありまして、

神戸にドイツ軍の基地があったことがわかる。



第二次大戦中、ドイツと日本の間を、潜水艦が行き来して

人材とか資材とか、機密情報とかをやりとりしてた、ってのは、

西村京太郎「D機関情報」(映画にもなった)とか、

吉村昭「深海の使者」なんかで読んで知ってたんだが、


どっちも日本海軍のことを描いており、ドイツ側のことは

なんだかよくわからない。


え?神戸にUボート基地?

…と気になってはいたんだが、
「Uボート総覧」も、上に引用した、たった一行で片づけているんで、

さっぱり事情がわからないでいた。


ところが、意外なところから突破口が見つかることになった。

それがこの本、西東三鬼「神戸・続神戸」なわけです。



トトやんのすべて


とかいって、三鬼のことをとやかく書ける能力がないんで

文庫のカバーの文章を写しときます。


“東京の何もかも”から脱出した“私”は、神戸のトーアロードにある朱色のハキダメホテルの住人となった。第二次世界大戦下の激動の時代に、神戸に実在した雑多な人種が集まる“国際ホテル”と、山手の異人館〈三鬼館〉での何とも不思議なペーソス溢れる人間模様を描く「神戸」「続神戸」。


…ですと。

なんかデカダンな雰囲気らしいじゃないのん?


じっさい読んでみて驚いた。超一級の短編小説群。

なぜこんな良いものをいままで知らないでいたのか?

Uボート目的で読んだんだが、そんなのどうでも良くなってしまった。


とはいえ、初志貫徹。

いちおうドイツ海軍関連のところをざっと引用してみる。


(国際ホテルに住む女たちに関して)

彼女等は、停泊中の、ドイツの潜水艦や貨物船の乗組員が持ち込んで来る、缶詰や黒パンを食って生きていた。しかし、そのホテルに下宿している女達は、ホテルの自分の部屋に男を連れ込む事は絶対にしなかった。そういう事は「だらしがない」といわれ、仲間の軽蔑を買うからである。

(講談社文芸文庫「神戸・続神戸・俳愚伝」10ページより)


ドイツ兵達は、豊富な食糧をかかえ込んで上陸し、ホテル住まいの淑女達を奪い去るのだから、マジット・エルバの強敵にちがいない。彼はドイツ水兵の身体に密着した上衣や、途方もないラッパズボンを批評して「オペラヘイタイ」と称して軽蔑していた。彼の説によれば、立派な兵隊は、桶の胴のような胸を持ち、おしゃべりであってはならないのだった。実際、ドイツ水兵は饒舌家揃いであった。

(同書15ページより)


その頃の港には、ドイツの巡洋艦と潜水艦が、脱出の航路をアメリカの潜水艦に看視されていて、出るに出られず、豊富な食料品のあるままに、成す事もなく停泊していた。多くの水兵達は、缶詰や黒パンを盗んで上陸し、それを代償にして女を買っていたが、彼等が、どこかオドオドした素人の葉子に眼をつけない筈はない。その葉子はまた、自らを売ろうと待ちかまえていたのだ。

(同書41ページより)


頼みというのは、この老人、およめさんがほしいのだという。話を聞いてみると、醜悪なこの老ドイツ人は、有馬にあるドイツ海軍倉庫の番人で、倉庫には潜水艦、巡洋艦の大食いの水兵が、五年間食っても食い切れないほどの食糧があるという。

(同書47ページより)


カナリヤはドイツ潜水艦の水兵が、空気のテストをするために艦内で飼っていたもの。

(同書57ページより)


ザッとこんな感じ。(ちょっと引用しきれない)

「有馬にドイツ海軍倉庫があった」とか

「Uボード内でカナリヤを飼っていた」とか、色々知識は得るが、

いや、それよりもこの、うーん…西東三鬼の描く神戸にやられる。

食欲、性欲…カネ、女、

ドイツ人だの、中国人だの、エジプト人だのが

欲望の赴くまま蠢きまわる。

その中心で彼らを観察する元歯科医、

今は軍需品関連の商売をしている「アンクル・サイトウ」

その一方で

大日本帝国も、ドイツ第三帝国も戦争やってるんですけど、ね。


巻末の小林恭二先生の解説もおもしろかった。


わたしはかつてとある文芸誌のアンケートで、戦後の短編ベスト3を選べと言われたとき、躊躇なく三鬼の『神戸』を選んだ。正確には短編ではなく短編連作であるが、どの一作をとっても短編ベスト3に入るだけの価値がある。わたしの個人的な位置づけでは、『神戸』は色川武大の『怪しい来客簿』や村上春樹の初期作品の魁となるべき小説である。

(同書272~274ページより)


なるほど、ムラカミハルキの遠いご先祖ねぇ~

ムラカミ何某は嫌いだが…


語り手のニヒリスティックな雰囲気。

「どこでもない」場の雰囲気。

いずれも「死」をまとわりつかせたキャラクター達。


なんかは似てるかもしれない。

ともかく、僕は、西東三鬼なるダンディな放浪者。

いろんな俳句を作って、

『神戸』なるすんばらしい短編を書いたオッサンが

この国に存在したのだな、と知っただけで収穫であった。


□□□□□□□□


もう一回最後に、繰り返しましょう。

んで、熱だしたときにでも、思い出しましょう。



水枕ガバリと寒い海がある







ア○コが拡張したのにも関わらず、デカい○○は挿入できない件

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わーい。病んでます。

なので、こんなタイトルも仕方がないのです。


よーするに

何が言いたいのかというと、

ブログの記事の幅をいっぱいに拡張したところで

でかい写真の挿入はムリということなのです。


どうやらアメーバ様が受け入れてくれる画像の最大の横幅は800px

であるらしいのです。


理屈ばっか書いたところで仕方ないので実際にやってみます。


最近のトトやん。


一番上は横幅800px


トトやんのすべて


↓2番目、1000px


トトやんのすべて




えー、違いが分かりますか?

僕には分かりません。

どうも1000pxの写真をアップロードしようと、

自動的に(?)800pxにされてしまうものらしい。


ただ…HTMLをいじると、この画像を拡大できたりするんだが、

やってみますと


トトやんのすべて



馬鹿でかい画像を一応は載せることができるんですが、
なんせ800pxの画像を拡大したものにすぎんので
画像の質が格段に落ちてしまうのです。


トトやんのすべて

ためしに紅葉写真でもやってみる。

去年12月のトーハクです。


トトやんのすべて



画面いっぱいにはなるんだがやはり質が落ちる。
……お次。
2010年の浅草サンバカーニバル。



トトやんのすべて



トトやんのすべて


ね?なんかお肌がザラザラになっちゃうんすよ。

ただ。あくまで規制(?)は、横幅なんで、

縦長の画像にしちまえばいいという手もあるにはある。



トトやんのすべて





まー御覧なさい。

一個上の写真より格段にきれいだ。

んー…でもねえ?
縦長画像なんか撮らないからな、あんまり。



ともかく、アメブロはデカい画像を載せるのには不向きのようです。

でもねー今、ニコンD800が36.3メガピクセルの時代ですよ。

(う~ん、欲しい…D800たん)

どうなのかね?

それともなんかいい方法はあるのかね?

このあたり、ご存知の方教えてください。


あ、あといろいろHTMLやらなにやらいじくりすぎて

文章が中央寄りになったり、左寄りになったり、もうメチャクチャです。

直す気力はもうありません。


以上、たぶん大部分の方には「???………」な記事でございました。

ゆりたんのすべて。その68 AF-S NIKKOR 16-35mm

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はい。今回はニコンユーザー向けになります。

あるいはこれから一眼レフに興味があるという人以外には

役に立たない記事です。すみません。


あん、EOSだ?ペッペッ、あっち行けっ!

蹴飛ばすぞ!


□□□□□□□□


新しくレンズを買ったので、とりあえずレビューしてみます。


AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR


というやつ。

ニコン、広角ズームというと 14-24mm f/2.8 が、

まあ、それはそれは評価が高いわけだが、

・価格

・広角ズーム使いこなせるか自信がない。

・その値段なら、70-200mmが欲しい。

この三つの理由から、16-35mmの購入とあいなりました。


えー、手持ちの80-200mmと大きさをくらべてみます。

下の手垢まみれが古き良き80-200

上のピカピカが16-35


けっこういい勝負のデカさです。

カタログ、ネットの写真から判断すると痛い目をみると思われます。


トトやんのすべて


ただ、ネット上で

「重い」とかいう評価を見ましたが、

(アマゾンだったか、価格.comだったか忘れました)


僕の評価は「うわ、軽っ!」でした。

ただ、週二ペースでウエイトトレーニングやってる人間のいうことなんで

信用しないほうがいいかもしれません。

女性には間違いなく「重い」、か、と。


はい、んじゃ、以下レビュー…

(とかいって、

ネコ写真しかないじゃねえか……)


ゆり坊と風呂場であそびました。

トトやんのすべて


超広角ズームってんで、風景とか建物とかに、いいな!

とおもってたんだけれど、


ネコ写真にもこれは重宝します。

トトやんのすべて


この遠近感たまんねぇ~

バスタブがうねうね歪むぅ~

トトやんのすべて


ようは近いものが異様にデカく表現されるんで、

撮るのが楽しくてしょうがないです。


お子さんの写真なんかにもいいんじゃないでしょうかねえ。

(って、オレはニコンのまわしものかよ)

トトやんのすべて

はい。

標準レンズ、望遠レンズじゃ絶対ありえない世界。

トトやんのすべて

やん。背景にバスマジックリン。

トトやんのすべて


F値「4」ってどうなの? 暗くない?

とおもってたんですが、

というか、そこが最大の危惧材料だったんですが、

この通り、夜、しかも室内の撮影もなんなくこなします。

トトやんのすべて


この遠近感がいいっす。

トトやんのすべて


いやー…なんかいい買い物した。


あとはまあ、このレンズで紅葉なんか撮ってやろうと、

ガンガン紅葉狩ってやろうなどとおもっております。

山口晃展を見にいった。その1

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群馬県立館林美術館なるところで、


「山口晃展 ~画業ほぼ総覧-お絵描きから現在まで~」

がやってるのを知り、行ってみることにした。


会期は2013年10月12日(土)~2014年1月13日(月)までだそうです。


イバラキからタテバヤシへ。


というと、常磐線で北千住、

そこから東武鉄道、特急「りょうもう」というに乗ります。

まあトータルで2時間近くかかります。


館林…と、いうと、住んでいらっしゃる方には失礼かとおもいますが、

僕が思い出すのは、落語の「お見立て」

この話の主人公は、喜瀬川花魁という吉原の売れっ妓に

こっぴどくフラれる「館林の杢兵衛大尽」ってお人。


あの田舎訛丸出しの人物を思い出すんで、まあ、

「一体どんな田舎なんだろ?」

という恐れと、あとは、

「…ん、でも、『お見立て』は明治のころの話だから、21世紀の今は、まさか、ねえ??…」

というおもいと、で、自分もイバラキのイナカモンであることを棚にあげて、

とにかく行くことにした。


↓えー、その「りょうもう」の車内より。

さっそく、買ったばかりの16-35mmを使いたくてたまらんので

撮ってみた。


あの「お見立て」の杢兵衛オヤジは、僕と逆ルートをたどって、

特急「りょうもう」で北千住へ、そこから吉原へ繰り込んだんであろう。

トトやんのすべて

えー、で、「館林駅」に着いたのが13時ごろ。

なんか腹減ったので、メシでも食うべ。と思ったが、

駅ビルかなにかを探したが、そういう建物が一切ない。

駅近くをうろうろしたが、たしかコンビニ一軒、あと食堂が数軒

ちらほらあったが、なんかパッとしない。

(住人の方、重ね重ね申し訳なし)


やはり杢兵衛オヤジの時代と大して変わらんらしい…


昼飯はやめ、

「館林駅」に戻り、美術館最寄りの「多々良駅」へとさっさと向かうことにする…


…と、これが、


「次の電車はあと30分後になります」という。


いったん改札を通っちゃったんで、また改札を出て昼飯にするのも

馬鹿らしく、

売店でおにぎりを買って、電車を待つ時間にパクつくことにする。

せっかくの小旅行、食事くらいゴージャスにいきたかったんだが、

しょっぱなからこれである。

トトやんのすべて

まーともかく、三両編成の電車がやってきまして、

ようやく目的地の「多々良駅」に到着。


これまた見事になんにもない、ところ。

コンビニもないね~


人っ子ひとりいないよぉ。

トトやんのすべて

でも駅前すぐ、「群馬県立館林美術館」

そして目的の「山口晃展」の看板があってホッとさせられる。


ん、だが、ねぇ…………


こっからが大変だったんだよ。


トトやんのすべて

ホームページによると、「多々良駅から徒歩20分」ってことなんで

歩く。(っていうか、タクシーとか駅前に止まってませんでした)


えんえん歩く。


クルマは走ってるが、


ヒトは…人類は歩いてない。


誰とも会わない。すれ違わない。


あるのは田んぼだけ。

トトやんのすべて

↑見よ!超広角ズームがとらえた風景をっ!


って感じだが、今見ると撮影者(つまりオレね)

のなんか不安感が伝わってくるな。


歩いて歩いても美術館らしき姿が見えない。

はたしてオレはどこにいるのか?


人はどこから来てどこへ行くのか?

人類の文明に未来はあるのか?


トトやんのすべて

また、看板。


ん、でも見てよ、この延々続く道。

うんざりしちゃうわ、わたし。

足が太くなっちゃう。


20分ってウソだろ。


それとも群馬県人ってメチャ足はやいの?

おまえら、ヒトじゃなくてウマじゃねーの?

お馬さんじゃねーの?

トトやんのすべて


なんかソテツがいっぱい植わってる。


「あいさつ通り」ってなんだよ?


あいさつしたいけど、誰もいないんだよぉ……


人っ子ひとりいないんだよぉ

ニャンコもワンコもいないんだよぉ…


ああ、誰かとあいさつしてぇ……


「いい天気ですね」「秋日和ですね」

とかいいてぇ…


トトやんのすべて


はい。


このわけのわからんソテツ集落を過ぎますと、

トトやんのすべて


あの長かった道が終り、また看板。


「看板」好きね。


この町、

人口より看板の方が多いぞ、絶対。


トトやんのすべて

「悪の道 一方通行 戻れない」 佐藤萌香


嗚呼、萌香ちゃんの身になにが起こったのか?

仲の良かった親友が援助交際に走って、うんぬんとか、

あんなに働き者だった父が、悪女にひっかかって、うんぬんとか、

あんなに綺麗だったお母さんが、アル中でウツ、とか……


でも萌香ちゃん、ワルがちゃんと更生することもあるからね。

希望を持つんだよ。

トトやんのすべて

川がみえてきました。

トトやんのすべて

白鳥さんがいました。


やっと話し相手が見つかりました。

トトやんのすべて

白鳥:「やぁ、トマス・ピンコ。お前の来るのをずっと待っておった」

トマス:「え?…ウソ……(絶句)」

白:「うん。ウソ」

ト:「おいおい、なんだよ」

白:「あ、ちなみに美術館すぐそこだから」

ト:「あ、ありがと」

トトやんのすべて


はい。ようやく到着しました。


汗まみれ、足は棒のようです。

やはり群馬県人は馬なんでしょうか?


その2に続く。


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山口晃展を見にいった。その2

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「山口晃展 画業ほぼ総覧―お絵描きから現在まで」

感想後半。今回はけっこうマジメに感想を書きます。


…というようなわけで、

ようやく群馬県立館林美術館に到着したトマス・ピンコでありました。


道中、人類に出会わなかった、などと書きましたが、

美術館も同様で…


たぶん両手で数えられるくらいの人しか出会わなかった気が…


まあ、平日午後。地方の美術館ですからね。


トトやんのすべて

そもそも山口晃ってどれほどの知名度なんだろ?

わからなきゃググってくれ、といいたいところだが、

それも何なので、購入した複製画を載せることにした。

(展覧会のカタログは12月にならないとできないらしいです)


トトやんのすべて


はい。こんなの。

戦国時代から江戸初期にかけて、

京都の町の繁栄を細かく屏風に描く「洛中洛外図」ってのが流行ったんだが、

それの現代バージョンみたいなことを、この山口氏はよくやる。


トトやんのすべて


山口晃は徹底的に「生活」「日々の生活」を淡々と、丹念に描くタイプの人。

「非日常」を描くことはない。描くこともあるけど、たいてい失敗作な気がする。


絵描きに限らず、小説家、音楽家、映画監督など、

モノ作りをやっている人は、僕が思うに、ですよ。

「生活派」と「非日常派」におおざっぱに大別されるような気がする。


わかりやすい例をあげると、

村上春樹→「生活」 村上龍→「非日常」

小津安二郎→「生活」 黒澤明→「非日常」


というような感じかな。どっちがスゴイとか、どっちがダメとかいうんじゃなく、

作家としてのタイプを示したつもり。

あと突き詰めていくと、小津の淡々とした生活描写の中に

ゾッとするような「非日常」が挿しこまれたりするんで、

(「麦秋」の上野での不気味な風船シーンとか、ね。あれほどおそろしい「死」の表現を僕は知らない)

この両者は離ればなれじゃなく、

隠れたところで手を握っているような気もするんだが、ま、

そのあたりはここでは追求しない。

トトやんのすべて


ちょっと理屈ばかり書いたが、山口晃のはなしに戻る。

と、

同世代の会田誠が「非日常派」

やはり山口晃は「生活派」なんである。(と偉そうに断言しておく)


えーといつでしたっけ?以前、会田誠の展覧会もとりあげたが、

あれを見ての、なんかこうグチュグチュした落ち着かない感じ。

おのれの脳みそがひっくり返される、あれは明らかに山口晃にはない。


山口晃をみての感想は、

「あー、やっぱりウチが一番」

というような感じで、

日常生活に潜む妙なおかしみ、既視感であったりする。


カタログがないもんで、具体的な作品名をあげられないが、

「ビルの上のダクトって確かにこんなだ」

「おばあちゃんの座椅子ってこんなだ。あとおばあちゃんが壁に貼るカレンダーってこんなだ。こたつの上のみかんはやっぱりこんなだ」


二つ上の画像…

『公共広告機構マナー広告「江戸しぐさ」の為の原画より

「感謝の目つき」「束の間つきあい」』っていうのをご覧いただきたいが、

これを見て感じるのは、やはり


「家の前のコンクリートブロックやら、発泡スチロールやらを利用した植木」

「女子中学生のカバンを持つ仕草」

「休憩中のOLの仕草」

「ベンチで本を読む老婦人の姿勢」

などというディテールに

「ある!ある!こういうのある!」

に感嘆する。そこなんじゃないか。それがすべてなんじゃないか?


だが、小津安二郎同様の「不気味さ」を、

必ずどこかに放り込む。

この不安感もやっぱり山口晃なんである。


そういや、山口晃その人も、

小津安っさん同様、手入れされたヒゲをはやしたダンディだったりする。


会田誠その人は、カーゴパンツにTシャツ、無精髯なんてだらしなさと

好対照である。


トマス・ピンコは、上野の森美術館の「アートで候。会田誠・山口晃展」で、

二人とも実物を見たんで、その好対照ぶりがよくわかる。

トークショーをやるんでも、

会田誠→「行き当たりばったりで、出たとこ勝負」

山口晃→「きっちり笑わせるところは笑わせる、エンターテイナー」

という好対照ぶりであった。


まあ、そんな山口晃展でした。


刺激を求める人にちょっと足りない。

けれど、落ち着きたいのなら、行くべきです。


トトやんのすべて


えー、以下、建物の紹介。


水ものです。

水がジャージャー流れてます。


群馬ってカネあるんだな。

トトやんのすべて


だってさ、イバラキの建築…

バブルの頃建てた建築…


水止まっちゃってますよ、噴水とか、池とか。

まずそこに予算削減の、なんつーか、矛先がむかうよね。

トトやんのすべて


水じゃぶじゃぶ使ってるよ。


カネあるねー、群馬県。

やっぱし群馬県人=馬、かね。


競馬で儲けてんのかね。

お馬さんのまわりはカネ集まるよね。


それともなにか金鉱かダイヤモンド鉱山でもあるのかね?


トトやんのすべて


「村野藤吾賞」とかとっちゃってるすごい建築らしいんだが…


トトやんのすべて

ちょっと僕には…ピンとこない。

いちおう買ったばかりの16-35㎜ニッコールを使いたくてたまらんで

撮りまくったんだが…


いい建築なのかね?


かっこいいのはわかるよ。


↓なんか「惑星ソラリス」っぽいよね。


床とかなんか高そうだな。

壁も凝ってるよ。


でもこういう、ゴージャスless is more 路線では、

ミース・ファン・デル・ローエ御大がやるとこまでやっちゃってるんだから

それ以上なにをつけ加えるのか、僕にはわからん。



トトやんのすべて


まあ、磯崎新とか、原広司とか

ゴテゴテしたのが僕好きなんで、単に好みの問題なんでしょう。


トトやんのすべて


はい。秋の日はさっさと暮れまして、


トトやんのすべて

僕も群馬からさっさと撤退することになります。


多々良駅、あいかわらずヒト、いないよぉ~


あとね、やっぱり次の電車まで30分待ちだってさ。

銀座・アメ横・16-35㎜ニッコール

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修理に出していた時計が戻ってきました。


↓時計のまわりの、「犯罪現場の証拠品」みたいなやつは、

トトやんのすべて


交換済みの古いパーツ。

オーバーホール代、23100円。

その他、パーツ代(文字盤やらケースやら)も20000円くらい。

トータルで4万円ちょっとかかりました………


痛い。

が、愛着があるものなんで仕方ない。


ハミルトンってのは、スウォッチグループのビギナー向け、

どっちかというと低価格帯のブランド。

んで、この値段かかっちゃうのだから、

機械式時計ってのが如何にカネ喰い虫かということがよくわかる。


僕の机の引き出しにはあと、

爺さんの形見のオメガやIWCなんかがあるんだが……

(動かないんでただのガラクタ。金・プラチナじゃないので潰しもきかない)


どっちも値段を訊くのがおそろしくてオーバーホールに出せないでいる。

っていうか一生OHしないかもしれん。

どこかで一発当てないと、な。

(そんなこと考えてるから出世しないのです)

トトやんのすべて

↑ん、さて、

これが、ハミルトンたんを預けていた

銀座七丁目、ニコラス・G・ハイエックセンター。坂茂設計。




トトやんのすべて

いやはや…

16-35mmニッコール。

(時計の話はおわり)


夜のスナップも楽々こなします。

いや…ほんと…いいレンズだな。これ。

すっかりお気に入りです。


今まで開放F値「1.4」だの「2.8」だの

明るいレンズしか使ってこなかったんで


開放F値「4」っていうのにずっとひっかかって

買うのをさんざん迷ったんだが、

VR機能…手ブレ補正機能ってのがこれほど役に立つとは思わなんだ。


まあ、意地悪な見方をすれば、

もともとの性能が悪いので、ハイテクでごまかしてる…

ということになるのかもしれんが。


トトやんのすべて


あとピント合わせのストレスがほんと少ない。


今まで古い…フィルムカメラ時代の設計のレンズを使っていたから、

(50㎜標準レンズとか、80-200㎜望遠ズームとか)


ほんと新設計のレンズのすさまじさを知る。

音もなく、スッとピントが合います。

今まで何をやってたんだろう? って感じ。

(それって普通ですけど、とか言われると返す言葉もない、ですが

――まあ、当たり前なんでしょうね)



えー、夜の銀座をあとに……


(どうでもいいが「夜の銀座」ってコトバは淫靡だねえ)


トトやんのすべて


上野、アメ横に。


こっちのほうが落ち着くよ、やっぱ。

16-35㎜ニッコールも喜んでる気がする。

被写体多くて。



トトやんのすべて


夜の銀座の…異様なまでの美人率の高さに比べ、


ま。道をゆくのはフツーの女の子。

フツーの男子。



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街頭の巨大モニターが映し出すのも、当たり障りのない占い。

銀座は、なんかオシャレなバンドのオシャレなニューシングルがどうたらこうたら、だった気がする。

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第一このニオイね。

きっつい香辛料のにおい。生魚のにおい。


銀座はなんか香水のにおいがする。

音も違うね。

銀座、フェラーリ走ってたぜ。ブロロロロって。


上野は、オッサンのだみ声。

ゲーセンのピコピコ騒音。

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「夜のアメ横」


んー…淫靡さ、ゼロ。


しかしこのチープな光の洪水、たまらんですよ。

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「看板」「看板」「看板」…

「モノ」「モノ」…

「ヒト」「ヒト」…


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上野にゃ、人々の「生活」がありますな。


銀座には、「ウソ」と「虚勢」が転がってますな。

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いや…しかし…


楽しいな、このレンズ。

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相当いろんなことができそうです。


今後しばらく画像ばかり載せるブログになりそうです。


あ。そうそう画像は全部、撮って出し、です。



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自由学園明日館(フランク・ロイド・ライト) その1

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自由学園明日館。

その建物は、池袋駅から徒歩十分…

ビルヂングの谷間にひつそりと建つてゐる。


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んー…というか、大正時代の建物なんで、

まわりの建物はあとからにょきにょき生えてきた新参者。

竣工当時まわりはなんにもなかったとか伝え聞く。


んだが、いつみても

新参者、闖入者は、このライトの建てた建築の方のような気がする。


タイムトラベルかなんかで、大正モダニズムの建築が

現代東京にむりやり突っ込まれた、かのような奇妙な感覚。


なぜかな。


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だが考えてみると、ライトの作品皆が皆

闖入者的性格を持っていることに気づく。


かの落水荘しかり、ジョンソンワックスの本社ビルしかり、

ニューヨークのグッゲンハイムミュージアムしかり、

むろん、実物はみたことないのだけれど、

かの日比谷の帝国ホテルもきっとそうだったんだろう。


ごく個人的な感想・感覚をここに述べさせていただくならば、

ライトの「帝国ホテル」っていうのは、

久生十蘭の「魔都」の舞台であり、

二・二六事件のおり、(帝国陸軍における闖入者)石原莞爾が

反乱軍の首魁どもに会いにいったその舞台でもある。


なにか「建築」っていうよりも「ブンガク」世界に属する

夢幻の場所、間、空間……

そんな感じにまでムクムク膨れ上がってしまっている。


……………


と、さて、


自由学園はそんな陰謀とは無縁の

クリスチャン、羽仁もと子、羽仁吉一夫妻が設立した

女の子向けの学校なんである。


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とかなんとか言って、偉そうに、


ようするに最近お気に入りの

AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR

で、何か撮りたくてたまらんので出かけたんである。

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ここが入口。

正方形型のドアがくっついているが、

これもライトのデザイン(たしか)


見学料400円。

喫茶付600円。


喫茶付だと、ホールでお茶・コーヒーが飲める券がついてくる。

はじめにいってしまうと、断然喫茶付のほうがよい。

とにかく自由学園の中央棟ホールは最高ですんで、


「たった200円で、最高の空間でお茶がのめる」


と考えた方がよろしい。200円ケチるべきでは、絶対にない。


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そうそう、1999年~2002年の修復工事直前にも

僕は、ここ、行ったことあるんですが、

その頃は見学料とかとっていなかった。

商売っ気ゼロ。というか、

「もう、このボロ屋、壊しちゃおうか」

くらいの雰囲気が漂っていたことを思い出す。

ま、そのあたりのことは…修復工事以前のことはそのうち触れるとおもう。


ま、ともかくさっさと中に入りましょう。

この建物はエクステリアは正直、パッとしない。

(通好みの、スゲェ……という部分がいくつかあるが、たぶんわかりにくい)


この建物はやっぱインテリアですよ。

中身で勝負ですよ。


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ペラペラのドアをくぐり抜けます。

ほんとペラペラです。

薄くて、軟くて、頼りない。


このペラペラのドアを開ける瞬間、

「ああ、自由学園きたな」

って感じがする。

修復前もペラペラだったし、

修復後も「あくまでオリジナルに忠実に」ペラペラなんである。


ほんと繊細なドア(理由はわからん、というか極端なはなし、いらない)

NFL(アメフトね)の選手なら、小指一本で壊せそうな気さえします。


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教室。

んー…


誰も生徒がいない学校って、なんか不気味なものだけれど、

この自由学園に限っては違う。


たぶんここの生徒は…

まっ白な制服に、三つ編みのおさげの大正・昭和の女の子たちは

今、たまたま食堂でご飯を食べているか、

校庭で、なにか花か空のスケッチをしている最中なのだ、


今にもワイワイ・ガヤガヤと戻ってきそうな気がする。


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11月。

秋に行って良かったな、と思う。


春か、秋でしょう。ここは。

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↑中央棟東教室。


なんか黒板もデザインの一部にスッとおさまっている。


えー、教室を一つ二つ巡り…気分を盛り上げ、


↓われわれはここにたどり着く。


最高の建築空間。


なんか勝手に盛り上がってますが、仕方ない。


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中央棟ホール。

この小さな画像でどれだけのものが伝えられるものか、

すこぶる頼りないんだが……


ローコストだな、ということはわかりますよね。

ふつうステンドグラスって、色ガラスとか、凝った模様とか、絵とか、入ってますが、

そういうのは一切ないっす。

それでこれだけのことができる。


これだけ「光」「空気」の操作ができる。


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↑この…ぴったし決まった、角、コーナー…

窓の隅の柱の処理も隙がない…


「建築の良し悪しを判断するには、ディテール、角っこ、隅っこを注目せよ」

と、僕は偉そうに言うんだが、

建築学科を卒業しただけで実務経験なしの僕は偉そうに言うんだが、


これはいい仕事してますよ。

椅子の背もたれの隅っこの処理。

ピチッとした処理にも注目。


要するにですな…

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「アメリカナンバーワン建築家と日本の職人仕事のコラボが

このローコスト建築の傑作を生んだ……」


まあ、今風の広告業界的ボキャブラリーを使って言うとそんな感じですか。


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ホールの北側。

この石の部分が、「ライトだねぇ」という感じ。


ヒッチコック作品で、ヒッチ本人が必ず登場するあのシーン。

あるいは小津作品における「赤いやかん」「不在の階段」。

ポルシェ911における、カエル目のヘッドライト。

そんなのと同様、


この石と照明器具の組み合わせは「ライトだねぇ」と、言うより他ない。


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ちょっと前書きました通り、

600円で、お茶、コーヒーをいただくことができます。


もう…たまらんです。

たった200円追加で良いのですか?


この空間。

この窓。

そして青空。

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あ。そうだレンズのはなしを忘れてた。

16-35㎜ニッコール、やっぱし、建築写真にも良好。


良く晴れてた、ってこともあるが、

照明のあんまりない建築空間の描写にも向く。

どの画像もスピードライトは使ってません。


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なんか書きまくってしまった。

その2に続く。


中央棟ホールをあとに、食堂へ。

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