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旧三笠ホテル(岡田時太郎・1905)その2 トイレと幽霊と。

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その2です。

 

まずは1階をうろつきます。

 

どれだけおまえ、万平ホテルのしょぼい天井&照明にがっかりしたんだ……

という画像↓↓

 

そうそう、これくらいがんばってくれないと。

これだってそうコストはかかってないだろうに。

いい雰囲気です。

照明のスイッチだとおもう↓↓

いつごろの製品なのだろうか。

電気配線の解説↓↓

 

エントランス近くにあった

ペンダントの解説↓↓

 

ははぁ あのピンク色がかった色は 「金」で作っているらしい。

 

昔のボーイさんは大変だった、という図↓↓

 

でも、西洋人はあんまし風呂とか入らないようだから

そんなに大変でもなかったか?

 

廊下の端正なたたずまい↓↓

 

 

 

 

↓↓サンルームの窓

 

向うに見える建物はトイレ。

旧三笠ホテル内には稼動しているトイレはなく、

用を足す時は 館外のこのトイレを使います。

 

サンルーム。

 

岡田時太郎。

とにかく「円」を使う人だな ということがわかる。

 

クラシック建築だからそれは当然だろ。とおっしゃる方もおられるだろうが、

ここはやはり 岡田時太郎の「円」満な性格に由来していると 勝手に想像したい。

 

 

 

あと、なんか思い出してしまったのは

村野藤吾っちの 箱根プリンス――↓↓

 

エレベーターホールの美しさが印象に残っているのですが、

これは村野流の「サンルーム」だったのか?

 

いえ、別に「三笠ホテルの真似をしている」 とかいうことではないですが。

西洋のホテルとかお屋敷では こういうサンルームをつける、という伝統があるのかな。

 

三笠ホテルに戻りまして――

 

前回、トマス・ピンコの野郎が酷評した主階段……↓↓

 

んー平凡というか アグリーというか……

 

のぼって2階へ。

 

ピンク色のペンダントが美しい。

 

2階の エントランスの真上の部分です。

かつてポーチがあったらしい。

 

「何等かの事情で今はない。」

というのは名文(笑)

 

なんか人に言えないような事情でもあったのでしょうか(笑)

 

2階のサンルーム↓↓

 

つくづく女性的な建物だなぁとおもいます。

 

辰野金吾の男っぽさとは真逆。

 

どっちかというと女性的な感性の岡田時太郎。

(もちろん、性的アイデンティティのはなしではなく、作品の質のことをいっている)

 

よくまあ男くさい辰野金吾の弟子になったものだとおもうが、どうも同郷という縁らしいです。

(佐賀の唐津……肥前の唐津藩)

 

あーそうだ。

建築的にみどころはない、というようなことを書いたような気がするが――

 

トイレはすごかった。

男性用ですが↓↓

 

広い空間に 小便器がポツンとひとつ!!

 

――

んー、ここでオシッコしてみたい……

 

男性の皆さんはきっとそうおもうはず(笑)

 

こっちは女性用。

男性用もそうだが、なんかムリヤリ押し込んだようなへんてこな配置です。

 

あとでトイレを追加したのかな?

岡田時太郎はこのトイレには関わっていないのかもしれない??

 

2階の客室。

 

大きくとられた窓。

 

 

 

とつぜんシグマの魚眼の存在を思い出したトマス・ピンコでありました……

 

主階段を撮ってみる。

 

客室を撮ってみる。

 

ディスタゴン25㎜に戻す。

 

このピンク(照明)と緑の組み合わせがいいな。

 

 

 

また魚眼に戻す。

 

実は……ですね。

前回ちらっと言及した キヤノンの一眼のカメラマンの一行が――

幽霊のいる 1号室2号室のあたりで撮影会をしてまして……

 

幽霊を見に行きたいのですが、

なかなか見れないので 時間をつぶしているという恰好です。

 

ううむ、許すまじキヤノン……

あくまでニコン様の邪魔をするか……

 

あ。そうそうこれが↓↓

唯一オリジナルのペンダントのようです。

 

あとはレプリカらしい。

 

あと、岡田時太郎の「円」好きがよくわかる部分でもあります。

 

いっそ螺旋階段にすればよかったのにね。

とかおもうが、そこまでの技量はなかったか?

予算の問題か??

 

 

 

↓↓この階段脇の ひし形みたいな窓はなんともアグリーですね。

 

性格「円」満な岡田時太郎、やはり「特異点」のデザインが下手くそだったのか?

 

エントランス→外部から内部へ。内部から外部へ。人を導く特異点。

階段→あるフロアからあるフロアへ。やはり人を導く特異点。

 

岡田時太郎が、一流になれなかった原因はここらへんにあるのでしょう。

そういや牛久シャトーもエントランスはごまかしているなぁ、あれは。

 

 

 

ん。そろそろキヤノンのカメラマン一行がいなくなったらしい。

幽霊少女に会いに行こう。

 

 

 

噂の1号室。

 

2号室。

 

おそるおそる入ります。

 

や。鏡がかけていたりするのは

なんとも雰囲気があります……

 

んー

 

たしかになにか落ち着かない感じはする……

 

その「なにか」の正体はわからないが。

 

ずいぶんかわいい暖炉がついてます。

 

幽霊少女には会えなかった。

だが、まあ、写真には何か写ってるかもしれない。

 

とかおもいつつ、三笠ホテルをあとにします。

 

 

□□□□□□□□

 

帰宅後 写真をチェックしてみても なにも写っているはずもなく――

 

かわりに気づいたのは……

 

あ!

壁のモールディングがずれてる……

 

ということだけでした。

 

だがまあ、

あの部屋にいたときに感じた

なにか落ち着かない雰囲気の原因というのは……

 

案外、この「ずれ」なのかもしれない。


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