3月某日。
国立映画アーカイブ常設展 「日本映画の歴史」をみてきた、という記事です。
小津「浮草」の記事が途中なのですが、
コレは記憶が新鮮なうちに書いておこうと思いまして――
まずは上野。みはしさん。
甘党カップルがひたすらに甘い物を食べるの図。
わたくしは 苺クリームあんみつ。
甘すぎずおいしかった。
ですが、もちっと暖かくなってからのほうが良かった。
体が冷えてしまった。
T子さん 白玉クリームあんみつ。
老舗のくせに
若い女の子のアルバイト(推測)が多いような気がしたが
制服がレトロでかわいいからだろうか(邪推)
でも、皆さんとてもきちんとした方たちだった。
前はもっとオバサンウエイトレス(失礼) が、多かったような気がするのだが。
みはしから 松坂屋上野店まで歩いて
そこから銀座線。
京橋でおります。
嗚呼。
憧れの「国立映画アアカイブ」はこんなビルヂング街にあるのだつた。
クソつまらねえビルだったのでがっかりしましたが↓↓
中身は充実してました。
というか、事前に
「ライムスター宇多丸と見る、国立映画アーカイブ常設展 日本映画の歴史」
(TBSの 33Tabとかいうアプリで聞けるもの 有料)
で、予習していたので 充実しているのは知っていたのですが。
ただ……同行のT子さんはあっという間に飽きましたので……
本当に「日本映画の歴史」に興味のある人でないとキツイかもしれないです。
というか、入口にいるのが
「目玉の松ちゃん」ですもの。。。
くぅーっ、たまんねえ。
佐藤忠男御大の「日本映画史」を引用しますと――
日本映画史上、最初のスーパースターは尾上松之助だった。一九〇九(明治四二)年から一九二六(大正一五)年までに彼は一〇〇〇本以上の作品に出演している。
(岩波書店、佐藤忠男著「増補版 日本映画史Ⅰ」130ページより)
リアルタイムで松ちゃんをみてた人。2021年現在でほとんど生き残っていない……
オープニングからして、「マニア以外お断り」な雰囲気プンプンだね(笑)
あと、ご存知クロサワのあれね。
セブン・サムライね↓↓
たしかレプリカです。
蓮實重彦先生が
クロサワは下がグチョグチョで 上がパタパタが好きだ
とかどこかで語ってたな。
目玉の松ちゃんとミフネ・パタパタのダブル攻撃で
日本映画ファンはオープニングからノックアウト確実‼
で、会場内に入りますと
大河内伝次郎の丹下左膳ですからねえ。
えらくかっこいいポスターですわね。
「ウエスタン式時代劇」というのがすごい
ふむ、「大河内伝次郎=丹下左膳」ってのは「記号」として完成されているというか、なんというか。
一種のポップ・アイコンだったのであらう。
(などと 山中貞雄のしか見たことないのだが、すべて見てきたようなことを書いておく)
これ↓↓
山田洋次先生の「キネマの天地」だったか、なにかで
こんなのをみたような気がするんだが――
気のせいかな。
これがあれです。
宇多丸さんのいう
「神々の集い」ってやつです↓↓
日本映画監督協会創立の集い……
トリミングしてみると――
ど真ん中に小津安二郎!!
当時の彼の立ち位置がわかります。
世界は彼中心に回っていた。
あと、説明なしで自分がわかるのは、清水宏(前列左から2人目のデカい顔!)
山中貞雄(清水の右側に写ってる人)
溝口健二(中列 一番右はじのメガネ君)
この端っこというのも溝さんらしい。
説明を読む。
小津安っさんのうしろは 成瀬巳喜ちゃんですか。
成瀬作品何本かみてるのですが、どうも「成瀬さんの顔」というのはイメージに残らない。。。
前列右端は松竹の巨匠たちか。
島津保次郎(にやけたオッサン) 牛原虚彦(ちといかつい人。でも東大卒よね)
それ以外、どの人も「名前は聞いたことがある」というビッグネームが並ぶ。
(というか、佐藤忠男「日本映画史」読んだからな)
まったく、宇多丸さんのキラーフレーズの通りで――
神々の集い、なんである……
これも日本映画監督協会関連。
挨拶状だかなんだか――たぶん
あ。御挨拶申上候……って書いてあるね。
田中絹代たんコーナーもあった。
――ん、よりによって
「人生のお荷物」って
戦前松竹のキャスト、たまんねえ。
佐分利信は 絹代ちゃんのダンナなのだろうか? 恋人か?
坪内美子は 絹代ちゃんの妹か?
とか色々想像できて楽しい。
「時計」は、なんなんでしょうねえ?
「マダムと女房」のスチル。
伊達里子が写ってるな。
上の写真。左端のセクシーなモガ。
一時期 小津安っさんが惚れていた。
絹代たんのブロマイド。
ファンのあなたのために トリミング――
右下の絹代ちゃんが特にかわいいとおもう。
というか、おそろしいのは、マクロプラナー50㎜
手持ち・薄暗い照明……で よくまあくっきり写りますね。
あ。館内はフラッシュを使わなければ撮影可。でした。
ただ注意書きに 「シャッター音を立てるな」というのがあって……
そんなのムリだ、とおもいつつ 静音モード(正式名称は忘れた)で撮影しました。
結果、とくになにも言われなかったです。
田中絹代愛用文具。
田中絹代コーナーのとなりに小津安二郎コーナー
たしか、そんな並びだったとおもう。
これは――
なんかいい雰囲気の 桑野ミッチー&小津安二郎
なんですが、この写真ははじめて見た、かも。
小津関連本はいろいろ見ているつもりだったですが。
高杉早苗たんが 「小津先生は桑野通子さんと結婚するとばかりおもってました」
とか 「小津安二郎・人と仕事」で発言していたが、
この写真の、この雰囲気を見ちゃうと↓↓ 納得。
あと、大船撮影所の火事で焼けてしまった小津の部屋というのはコレでしょうね。
佐分利信が「囲炉裏を切ってあって」云々いってましたが、
なるほどこういう雰囲気だったのか。
これは有名な写真。
笠智衆 厚田雄春 佐野周二 小津安二郎
これも有名な写真。
佐野周二&小津安二郎。
中国大陸にて。
佐野周二の帽子の崩し方がおもしろい。
あと小津安っさんはいいかげんくたびれてる雰囲気で哀れです。
これも……どこかで見たことあるかな??
記憶にない。
妙にかわいいお蝶さん(飯田蝶子)&小津安二郎
有名な。あまりに有名すぎるポートレイト。
こんな感じで展示されてます。
「淑女は何を忘れたか」のポスター
これは「小津安二郎物語」に載ってて知っていたが、
こんなにデカいものだとは。
でも。ポスターだからな。大きいわな。
栗島すみ子がピストル持ってるが……
実際はそんなシーンはない。
だが、ポスターの作者は
「その夜の妻」(八雲恵美子+ピストル)
「非常線の女」(田中絹代+ピストル)
をみていたに違いない。
桑野ミッチーが
ものすごい ボン・キュッ・ボンにデフォルメされていておもしろい。
ええと……
実物の写真を撮り忘れまして……
説明書きだけ撮る、という……
「東京物語」の台本 というのもありました。
一年一作小津安二郎作品
トーキョーストーリーです。
でも、考えてみると 香川京子&原節子のこんなシーンはないな。
小津安二郎コーナーの真向かいが山中貞雄コーナーというのは
なんだか粋な計らいだとおもいました。
人情紙風船のスチル↓↓
戦場での山中貞雄。
ニコニコしているのが救いです。
山中貞雄碑 山中貞雄のお墓ですね。
京都・大雄寺
お墓参り行きたいものです。
小津ファンならわかりますね。
小津の字です。
②に続きます。