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「少女革命ウテナ」と「マリア様がみてる」の比較・考察

最近 アマゾンプライムで「少女革命ウテナ」ばかり見ているわけです。

1997年にテレビ東京で放映されていたそうです。

 

ついこないだ 一週間くらい前 全39話を見終わりまして

今、2回目 見直しているところです。

なんなんですかね? この難解極まるストーリーは。

グノーシス思想を少女小説に溶け込ませたような……

女の子向けのアニメとして正しい解答なのでしょうか?

 

あと、ですね。

みればみるほど

「なんかマリみて(マリア様がみてる)に似てる……」

という思いが膨らんできていますので

自分の頭の中の整頓のために この記事を書きます。

 

※注1 「マリア様がみてる」アニメ版はみたことがないです。

自分にとってのマリみてはあくまでコバルト文庫です。

※注2 以下、「実写映画 マリア様がみてる」の画像を使いますが、

個人的にはそれほど高く評価はしていないです。といってまったくの駄作というわけでもないとおもいますが。

文字だけだと華がないので 使わせていただきます。

※注3 なので、実写版マリみてへの批判をちょいちょい言及していきます。御容赦ください。

 

□□□□□□□□

以下、比較・考察です。

まずは似ているところを書き出してみたいとおもいます。

 

似ているところ①

薔薇・バラ・ばら……

 

両作品ともひたすらに薔薇イメージで突っ走ります。

(劇場版ウテナ・アドゥレセンス黙示録はとんでもない量のバラの花びらが振りまかれますが(笑))

 

「ウテナ」――

主人公天上ウテナは 「薔薇の刻印」という名の指輪をしていまして

「薔薇の花嫁」こと、姫宮アンシーをめぐる決闘ゲームに巻き込まれます。

 

画面上も薔薇にあふれているわけです↓↓

 

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「マリみて」も薔薇だらけです。

 

生徒会「山百合会」の活動する施設は 「薔薇の館」と呼ばれており、

生徒会長は三人

紅薔薇(ロサ・キネンシス)、黄薔薇(ロサ・フェティダ)、白薔薇(ロサ・ギガンティア)

 

そしてそれぞれの薔薇さまに妹、その下にも妹がいて(ややこしい)

「マリア様がみてる」1巻のラスト、

主人公、福沢祐巳ちゃんは

 

紅薔薇のつぼみの妹(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スール)になる、という結末でした。

(コバルト文庫p249)

 

こういうわけのわからない用語が多用される……

(「ウテナ」→薔薇の刻印、薔薇の花嫁、エンゲージ、デュエリスト、等々)

(「マリみて」→山百合会、薔薇さま、姉妹(スール)、ロザリオ、等々)

というのも「似ているところ」ではありますが、

これはフィクション作品にはよくあることかとおもいます。

 

実写版↓↓

薔薇の量が足りない。もっと大げさでいいんだよ。

 

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似ているところ②

温室

 

どちらも校内に温室があり、中で薔薇を育てているというのも似ています。

「ウテナ」の温室は鳥かご型をしていて なんとも意味深長です。

 

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実写版マリみてですが↓↓

温室なのか、なんなのか、わからないですね。

 

原作では

「十八年通い続ければ温室育ちの純粋培養お嬢さまが箱入りで出荷される」

(コバルト文庫 1巻 p6-7)

と、リリアン女学園が説明されており、

「温室」というのが大事なのだから、そこはしっかり探さないと。

あるいはセットで作りこまないと。

 

あと、もっと「アメリカン・ビューティ」じゃないが、

薔薇・バラ・ばら、でとことん攻めるべきだろう。

素朴リアリズムでは「マリみて」の世界は描けないとおもう。

 

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似ているところ③

儀礼とゲーム

 

儀礼とゲーム、というのは、トマス・ピンコの「マリみて」分析によく出てくる用語なので(笑)

興味ある方は 拙ブログの 「マリア様がみてる」というテーマをポチってみていただくと良いかとおもいますが、

 

「ウテナ」も儀礼とゲームが中心になった作品で……

ほぼ毎回、ウテナは誰かしらと決闘することになります。

 

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個人的な感想ですが、この決闘ゲーム

 

・1~13話の生徒会編においては

勝者と敗者が存在するので 「ゲーム」といっていいとおもいますが、

 

・14~24話の黒薔薇編においては

ウテナが勝利するのが最初から決まっているような印象があり、

さらに、ウテナに勝負を挑む脇役さんたちが

決闘の後どこか「浄化」されるような印象があるので、

「儀礼」なんじゃないか? とおもっております。

 

その他、毎回毎回繰り返される音楽。決闘広場への道程。

アンシーの「わたしに眠るディオスの力よ、うんぬん」いう呪文めいたセリフも儀礼・ゲーム性を高めています。

 

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一方、

「マリみて」の基本パターンもゲームと儀礼で……

 

 ゲームは離接的である。それは対戦する個人競技者ないしチームの間に差別を作り出す。ゲームが始まるときには、両方ともまったく平等であったのに、終了するときには勝者と敗者にわかれる。これと対称的に儀礼は連接的である。なぜならそれは、もともと離れていた二つの集団のあいだに結合、ないしはいずれにしても何らかの有機的関係を設定するからである。

(中略)

 ……儀礼と神話は器用仕事(ブリコラージュ)(工業社会はこれをもはや「ホビー」もしくは暇つぶしとしてしか許容しない)と同様に、出来事の集合を(心的面、社会・歴史的面、工作面において)分解したり組み立てなおしたりし、また破壊し難い部品としてそれらを使用して、交互に目的となり手段となるような構造的配列を作り出そうとするのである。

(みすず書房、クロード・レヴィ・ストロース著「野生の思考」40~41ページより)

 

クロード・レヴィ・ストロースの分析する未開部族のように、

部族内に構造的な危機が生じると、それを「儀礼」によって回復しようとするのです。

 

まあ、つまり、「姉妹」(スール)の契りの儀礼によって秩序を回復するわけです。

(マリア像の前でそれをする、というのが いかにも「儀礼」なわけです)

 

実写版の 祐巳&祥子がスールになるシーンですが↓↓

実写版は「儀礼」というのをまったく考慮しておらず、なんとも無味乾燥です……

ここは「リアリズム」で攻めてしまってはダメでしょう。

 

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似ているところ④

生徒会=学園のスターたち

 

両作品とも 生徒会のメンバーが学園のスターたちである、というのが似ています。

 

しかし……「ウテナ」の生徒会メンバーはどうやって選ばれるのか?

謎です。

このメンバー構成をみていると、「腕っぷしの強い人間が選ばれる」システムのような気もするのだが(笑)

(フェンシング部二名。剣道部二名)

案外、正解かも。

 

あと、桐生冬芽がウテナに負けたあと不登校になると、

妹の七実さまが生徒会長代行とかいってしゃしゃり出てきますが、

中一のお嬢さまが 中高一貫校の生徒会長になる、というのですから、もうめちゃくちゃです。

明らかに民主主義ではなさそうです。なんらかの独裁的な権力・システムで決定されていますね。

 

ただ、七実さまは相当に腕っぷしは強いようなので 

(何話だったか、三人の子分たちを一瞬でボコボコにしたことがある)

やはりケンカが強いやつが生徒会に入れるのかもしれません。

 

あと、話がすこし逸れるのですが、

西園寺莢一は一体誰との決闘に勝って 「薔薇の花嫁」姫宮アンシーを手に入れたのか?

そのあたりもまったく言及されず、いろいろと無気味さを残します。このアニメは。

 

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「マリみて」は 山百合会(生徒会)メンバーが憧れの存在であると同時に、

どこか畏怖される存在であることをきちんと描いております。

 

祐巳&蔦子が 薔薇の館を訪問するところ。

メガネ・カメラ女子を広瀬アリスちゃんが演じてますな。

 

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このあたりのシークエンスはなかなか良いですぞ。実写版。

 

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滝沢カレンちゃんが 聖さまというのもいい。

 

あと、十代の頃、年上のお姉さまたちはこう見えていたよな、

という感覚がきちんと描けているとおもう。

 

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似ているところ⑤

「学校」の描かれ方

 

どちらも「学校」が世界のすべてで、

その他の世界の描写は希薄です。

 

「ウテナ」の鳳学園↓↓

 

ウィキペディアでは 前方後円墳に似ていると指摘されていて興味深いところです。

主人公ウテナは かつて棺桶の中に入っていたことも考慮すべきでしょう。

 

ついでに気になるのは――

両親が死んでしまったウテナの学費は誰が払っているんだろうか? ということです。

(かなり立派な寮があり、食事も充実している。学校の設備は相当充実している。学費は相当高額なはず)

 

一番あり得るのは親戚の誰かが保護者なんだろう、という説ですが、

ウテナ自身はなにも語りません。(兄弟はいないと言っていたので 経済力のある兄・姉がいるという説は消える)

 

天真爛漫な性格なので 隠しているわけでもなさそうですが、

と、なると、一体なんだかわかりません。

 

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「マリみて」もリリアン女学園がすべてです。

 

他の世界の描写もありますが、

けっきょくリリアンの関係者が出て来て(リリアンの卒業生など)

学校内のおはなしになってしまいます。

 

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似ているところ⑥

天真爛漫な主人公&若干病的な、しかし皆に憧れられる存在 というカップル。

 

「ウテナ」――

天上ウテナは、純情でまっすぐで皆に好かれますが、

姫宮アンシーは、影があって、いろいろと屈折した内面を抱えていそうです。

あとあと、お兄さんの暁生と近親相姦の関係があることが示されます。

 

声優さんの声の質が正反対なのもおもしろいです。

ウテナ→川上とも子、のびやかな高音

アンシー→渕崎ゆり子、陰のある低音

 

また、「薔薇の花嫁」(姫宮アンシー)を手に入れると 「世界を革命する力」が手に入るらしく、

皆が彼女を手に入れたがっています。

 

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「マリみて」の主人公たちも同様で

 

祐巳→平凡だが、純粋、皆に好かれるタイプ。

祥子→超大金持ちのお嬢さまで美貌の持ち主だが、

家庭環境のせいで若干病んでいる。

 

となんか似ております。

ウテナ・アンシーも 祐巳・祥子も

わかりやすい「同性愛」ではない、というのも似ています。

 

劇場版アドゥレセンス黙示録では 完全に同性愛な感じですが。

 

あと、二人の関係性を象徴するワードとして――

 

「祐巳がそう言うなら、いいことにする」

祥子さまは案外簡単に引き下がった。

(中略)

確かに「祐巳がそういうなら」という祥子さまの言葉は、聞き捨てならなかったけれど。

(コバルト文庫、今野緒雪著「マリア様がみてる」159ページより)

 

このあたり、アンシーが口にする

「ウテナ様がそうおっしゃるなら」「ウテナ様がお望みなら」

を思い出させます。

 

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ただ……

実写版マリみてですが、

なんかこう、まだるっこしいというか……

 

感覚・感情に突き刺さる描写ができてないんですよね。

 

キャストの責任ではないとおもう。

 

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ダメ元で大林宣彦御大あたりにでも発注してみればおもしろかったんじゃないでしょうか(笑)

「ふたり」の中嶋朋子&石田ひかりは

実の姉妹ですけど、なんか祥子&祐巳の関係性に似ているような気がする。

 

ロリコンだから女の子の撮り方はうまいし(笑)

 

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「同性愛」という話題がでてきたのでついでに書きますと、

 

「ウテナ」「マリみて」ともに いわゆる「百合作品」なわけですけど

「同性愛」らしい「同性愛」は

 

「ウテナ」→有栖川樹璃&高槻枝織

「マリみて」→佐藤聖&久保栞

このカップルだけなのですが……

 

※なんでどっちも

カップルの片方は

「しおり」という名前なんだよ??

 

という謎は残ります。(やはり 「ウテナ」は「マリみて」に影響を与えているのか??)

まあ、高槻枝織はものすごいクソ女だったりしますけど。

 

んー……

滝沢カレンちゃんの聖さまはすごくいいですね↓↓

 

蔦子ちゃんの広瀬アリスちゃんもそうだが、出世する人は存在感が違うなあ。

 

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似ているところ⑦

ダンス・ピアノ・ドレス

 

似ている、というか、まあ、女の子向けの作品なのでねえ。

似て来ちゃいますわね。

 

「ウテナ」では……同じ画像を貼りますが↓↓

アンシーは決闘のたびに毎回ドレスを着ます。(大変だろうな)

ウテナもたまにドレスを着ます。

ウテナ&アンシーはダンスを踊り(劇場版はすさまじかった)

薫幹くん……ミッキーのエピソードでは、ピアノが登場します。

 

ただ、アンシーはピアノを弾きますが、ウテナは触りもしなかったような気がする。

まったく触らないというのは謎を残しますが。

「王子様」はピアノを弾かないのかしら。

 

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一方の「マリみて」もご丁寧に

ダンス・ピアノ・ドレスが登場します。

 

二人は互いに手を取り合った。

リード合奏に合わせて、生徒たちは歌い始めたようだった。やさしい天使の歌声をバックに、ワルツのステップを踏む。

冷たい空気がおいしくて、肌に気持ちいい。

月明かりの中、いつまでも踊り続けられるような気がした。

 

祐巳が紅薔薇のつぼみの妹(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スール)となった夜。

 

月と、マリア様だけが二人を見ていた。

(コバルト文庫、今野緒雪著「マリア様がみてる」249ページより)

 

原作1巻は 月の光の下での美しいダンスシーンで終るのですが、

残念ながら実写版はそれを再現してませんねぇ……

 

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原作では 年上の憧れのお姉さまとの

肉体的な接触→ドキドキがうまく描かれてますが……

 

実写版は、……まったくそれが感じられませんなぁ……

 

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ドレスのシーン

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⑥で紹介した「祐巳がそう言うなら」というセリフは

このシーンで登場します。

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□□□□□□□□

以上、似ているところを7点あげていきましたので

以下、相違点を考えていきたいとおもいます。

 

ただ、メディアも違えば、テーマも違う作品なので

相違点をあげるときりがないですね。

 

たとえば、⑤でウテナの経済的な基盤がはっきりしないと書きましたが、

アニメ作品なので、そういう細かいことは描かないでいい(むしろ描くとつまらない)わけです。

一方、「マリみて」の祐巳ちゃんは お父さんの職業がはっきりしており、

子供二人を私立の学校に通わせるだけの経済力があることが書かれますが、

文学作品である以上、これは必要なことです。

これはメディアの差が大きいかとおもいます。

 

なので、以下相違点を書きますが、

「物語」の根幹に関わる点だけをあげていきます。

 

相違点① 近親相姦

 

「ウテナ」→兄・妹の近親相姦 もしくは近親相姦への願望が描かれる。

桐生冬芽&桐生七実

薫幹&薫梢

鳳暁生&姫宮アンシー

 

「マリみて」→近親相姦は描かれない。

祥子さまの近親相姦嫌悪は描かれる。

あと 祐巳&祐麒 の関係にうっすら近親相姦的な雰囲気を嗅ぎ取ることは可能――では、ある。

 

相違点② 異性

 

「ウテナ」→共学の学校が舞台なので、当然異性は存在する。

セックスに関するほのめかしも多い。

(明らかに梢ちゃんはそういう役回りですね)

 

「マリみて」→女子校が舞台なので、異性はあまり登場しない。セックスの話題も避けられる。

 

 男の人と女の人のことって、できれば避けて通りたい。アイドルグループの誰それが好きとか、隣の学校のあの人がいいとか、そういう話はクラスでも盛り上がるけれど。実際につき合うとかの段になったら怖くなって断ったっていう話も結構よく聞く。

 想像の世界はきれいだけれど、現実は生々しくて嫌。

(同書210ページより)

 

相違点③ 大人

 

「ウテナ」→基本的に大人はあまり描かれないが、どの大人も口うるさく利己的で邪悪な存在として描かれる。

一番「邪悪」なのはアンシーの兄の鳳暁生でしょうねえ。

 

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「マリみて」→やはり、大人はあまり登場しないが、

登場した場合、主人公たちを暖かく見守るやさしい存在として描かれる。

 

相違点④ 暴力

 

「ウテナ」→暴力にあふれている。

とくに姫宮アンシーはなにかというと殴打される。兄との関係も性的虐待とみていいだろう。

 

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「マリみて」→基本、暴力は描かれない。

祥子さまが従兄の柏木さんをひっぱたくところはあるが。

 

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相違点⑤ 他者

 

「ウテナ」→不気味な、理解不可能な「他者」をきちんと描いている。

 

ウテナ&アンシーだが、けっきょくのところ お互いがお互いに理解不能な「なにか」を抱え込んでいたような気がする。

薫幹……ミッキーのような優等生的キャラでさえ、

 

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例のストップウォッチという 病的・不気味なディテールが存在する。

双子の妹、梢ちゃんとの関係も謎めいている。

劇場版でははっきりと二人で一緒にお風呂に入っていて、性的関係がほのめかされるが、

テレビシリーズの彼はそんなことはしない、と我々ははっきり言いきる自信はないわけだ。

 

「マリみて」→他者は存在しない(?)

 

――ここは難しいところで、「マリみて」全体の構造が、

◎祐巳が「他者」である祥子を次第次第に理解していく。

というものであるとも、受け取れるわけです。

ただ、無気味な意味不明なディテールというのは、「マリみて」には存在しないような気がする。

「マリみて」の弱点はここでしょうねえ。

 

ただ白薔薇さま(ロサ・ギガンティア) 佐藤聖さまが興味深いのは「他者」だからだ、といえるかもしれない。

 

祥子さまもけっこう読めないところがある。でも、ストレートだから一度パターンがわかると応用きく部分があるからそう難しくはないのだ。白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)の場合は、もっとひねくれてて奥の奥に本質が隠されているような気がする。

(コバルト文庫、今野緒雪著「マリア様がみてる いばらの」106ページより)

 

「相違点⑤ 他者」は、最大の問題点で、

「だから 『少女革命ウテナ』は意味不明なんだ」

「だから 『マリア様がみてる』は薄っぺらなんだ」

と、躓きの石になるポイントかもしれない。

 

ただ、「ウテナ」に不気味で意味不明な「他者」が多いというのは、

このような重力無視の構造物が平気で建っている――

アニメ作品の特徴なのかもわからない。

 

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□□□□□□□□

はい。以上です。

ほんとに中身はゼロ。

ただの頭の整理整頓ですね。

 

ただ、「しおり」という名の少女に思いを寄せるキャラクター(有栖川樹璃・佐藤聖)というのは、

今野緒雪の忍ばせた「暗号」のような予感もしないことはない。

 

さいごのさいご。

実写版をさんざんけなしましたが――

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蔦子さん――広瀬アリスちゃんの愛機は

ニューFM2かな??

 

ここらへんなんか「わかってる」感じがします。

カメラ好きなら納得するポイントでしょう。

 

今野緒雪先生はメカ系(クルマ・カメラ)にはあまり詳しくないようですので

ここは唯一、原作を越えたところでしょう。


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